道は10日、日高管内えりも町で2日に回収されたオジロワシ1羽から高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されたと発表した。国立環境研究所の遺伝子検査で判明した。回収地点から半径3キロ以内に立ち入り検査を必要とするニワトリなどの家禽(かきん)飼養農場はなく、同日時点で道内の農場から異状の報告はない。環境省は同10キロ以内を野鳥監視重点区域に指定しており、日高振興局は11日から3日間、同区域で鳥の生息状況や死亡した野鳥の緊急調査を実施する。
道によると、同町内では7日に回収したハシブトガラス5羽、8日の同1羽も簡易検査で鳥インフルエンザ陽性が判明。高病原性かどうか、環境省が遺伝子検査をしている。
道内では、今年1月に回収した留萌管内苫前町のオジロワシ、オホーツク管内雄武町のオジロワシ、同小清水町のオオワシ各1羽、1~2月の根室市のハシブトガラス11羽からも高病原性鳥インフルエンザが確認されている。道は監視を強化するとともに、全道の家禽飼養農場に農場入り口や鶏舎周囲の定期的な消毒、防鳥ネットなど野鳥の侵入防止対策の徹底を指導している。