厚真町は3日、東京都出身の河合祥太さん(40)を企業研修型地域おこし協力隊として任命した。同日、宮坂尚市朗町長から委嘱状の交付を受け、「(民間企業で)20年間積み重ねてきた経験を生かし、私にできることで町の発展に貢献していきたい」と語った。
河合さんは、千葉県の高校を卒業後、都内を拠点にさまざまな職業を経験した。調理師免許や食品衛生責任者の資格を持ち、洋菓子店に務めたほか、料理長として飲食店で腕を振るった。「無印良品」を展開する生活雑貨販売大手の「良品計画」では日本と海外を行き来して活躍し、全国80自治体ほどを担当。また、内閣府地域活性化伝道師として、シカ肉などのジビエを使用した商品開発や製造、販売を北海道や島根県、大分県などで手掛けてきた実績を持つ。
今回は、町内で畜産業や肉製品の製造・加工、販売などを手掛ける「GOOD GOOD(グッドグッド)」=本社大阪市=の創業者野々宮秀樹さんとの縁から、「厚真町のプロジェクトを通して社会に貢献したい」と協力隊に応募した。
河合さんは「料理を考えて実行してくれるメンバーに入ってもらいながら、レストランをオペレーションしていく。ふるさと納税の商品企画・開発も考えていきたい」と意欲をうかがわせ、「これから大変なことがあったとしても、シェフ仲間や外部の人たちと力を合わせ、1人ではなく、みんなで突破していきたい」と気持ちを新たにした。
委嘱状を交付した宮坂町長は「これまでの経験を生かし、いいアドバイス、いい事業の展開などに力添えをいただきたい」と期待を寄せた。