むかわ町穂別富内の建設会社「山越組」は20日、穂別博物館の再整備など町が掲げる「恐竜ワールド構想」の一助にしてもらおうと、むかわ町に1000万円を寄付した。故山越弘前社長の「博物館の新設に役立ててもらいたい」という遺志を届けた。
山越前社長は、合併後の同町で一体感のあるまちづくりや地域振興に尽力。胆振東部地震後は、博物館建設を「復興の起爆剤に」と夢見ていたが、おととしの6月に病気で亡くなった。
山越早苗社長と山越邦子専務取締役が町役場を訪れ、町に思いを託した。山越早苗社長は「今後も何とか町のお役に立てるように動いていきたい。新しい博物館の建設や完成後のお手伝いに関わっていければ」と遺志を受け継いでいく考えを示した。
町では、「復興計画」や向こう10年のまちづくりを見据えた「まちづくり計画」に博物館周辺エリアの再整備について記載している。竹中喜之町長は「世界の宝とされるむかわ竜(通称)をはじめ、地域で見つかった古生物化石を生かし、山越前社長の願いをかなえられるよう、この町にふさわしい、この町ならではの博物館整備構想の具現化に努めたい」と謝辞を述べた。