厚真町は20日、北海道電力(北電)、北電ネットワークと「大規模災害時における相互協力に関する基本協定」を結んだ。宮坂尚市朗町長、北電の鹿内公明執行役員総務部長、北電ネットワークの松井利顕苫小牧支店長が同日付で締結を交わした。
協定は、町内で大規模災害が発生、または発生の恐れがある場合に▽停電情報などを共有し、復旧作業における施設・敷地・資機材物資・人材などで相互協力をする▽停電復旧作業時における樹木・土砂などの障害物(電力設備を除く)の除去作業を自治体が支援する▽町道が通行の妨げとなる場合に早期解消に向けて連携を図る―といった内容。協定内容を円滑に行うため、年1回以上の意見・情報交換することも盛り込んでいる。
同社は、2019年9月に台風が関東地方を襲った際、電力施設や道路に倒木などが掛かり、停電復旧に長時間を要したことを踏まえ、道内での停電復旧の迅速化と住民生活の早期安定を図る取り組みとして、道内自治体との協定締結を進めている。近隣では昨年11月にむかわ町も同様の協定を結んだ。
2社は「連携を一層強化し、災害対応力のさらなる向上を図ることで、災害時における停電の早期復旧に努めていくとともに、グループ一体となって道内における電力の安定供給とレジリエンス(回復力)向上に取り組んでいく」と共同でコメントを発表。町総務課防災グループの担当者は「人材の派遣などを要請に応じてしてもらえることで情報をタイムリーに発信することができる」と期待している。