道内各地が大雪に見舞われる中、安平町の最深積雪量が15日時点で104センチに到達し、統計を取り始めた1983年以降で観測史上最多を更新した。同町はこれまで道内では比較的雪が少ないと言われており、今冬の「異常気象」ぶりを物語っている。
気象庁のデータを基にした町独自のまとめによると、83年以降のトップに当たる最深積雪量は96年2月に観測した103センチだった。次いで同年1月に91センチ、95年12月と2000年3月にいずれも87センチを記録したことがある。ただ、1991年~2020年の30年間で1日に降った雪の量は最大値でも23センチ。平年の最深積雪量は57センチで、この10年間で80センチを超えた年はなかった。
しかし、気象庁のデータで14日(午前2時時点)に積雪量77センチを記録し、町は12時間降雪量で山間部50センチ、平野部40センチを基準とする「大雪警報」を発令。15日深夜には暴風雪による交通障害の影響で、追分美園の道道で大型トレーラー複数台が立ち往生し、一時渋滞が発生するトラブルもあったという。
今回、独自にデータをまとめた町地域おこし協力隊・シティプロモーション推進員の木下知佳さん(41)は「例年より降雪、積雪が少なかった昨年でも、こんなに降るんだという印象だった。今年はひたすら降っているイメージ」と驚きを隠さない。町のインターネット交流サイト・Facebook(フェイスブック)でも紹介しており、「移住を考えている人たちに知識として、数値だけでも知ってもらえたら」と話していた。