苫小牧市内の少年野球チームに所属する小学6年生が、北海道選抜の一員として挑んだ各種全国級大会で優勝に貢献した。ときわ澄川ライオンズの田中愛子(澄川小6年)、片桐心絆(錦岡小6年)が第12回西日本選抜女子岡山大会=昨年12月、岡山県倉敷市=、泉野イーグルスの木村聡志(泉野小6年)、北光ファイターズの山口春樹(北光小6年)が第30回かりゆし交流沖縄市長旗争奪大会=同、沖縄市など=でそれぞれ持ち味を発揮した。
西日本選抜女子岡山大会は14チームが出場し、一部予選リーグの変則トーナメントを展開した。道選抜のスノーホワイトは全試合2桁得点と、圧倒的な攻撃力を武器に2大会ぶりの栄冠をつかんだ。
遊撃手、投手、さらには捕手も務めるなど全試合でスタメン出場を果たした片桐は「とても楽しかったし、少年野球生活の最後を優勝で終わることができてよかった」と笑顔を見せる。
大会前の道内合宿で、メンバー全員が「すごく仲良くなれた」ことが悲願達成の布石になった。中学でも野球は続ける。「チームのために活躍できる選手になりたい」と抱負を語った。
田中は一塁手として2試合に出場。準決勝では二塁打を放つなど持ち前の打力を発揮したかに見えたが、「会心の当たりではなかった。緊張してしまって自分の力を出し切れなかった」とちょっぴり悔しがった。
それでも選抜活動を通じて「自信がついてきた」と成長も実感。中学では軟式野球部を志望し「みんなの期待に応えられるようになりたい」と未来図を描く。
かりゆし交流大会には全国42チームが参加。3日間にわたるトーナメント戦が繰り広げられた。1回戦から登場した道選抜は1日2試合をこなす厳しい日程の中、準々決勝までの4試合をコールド勝ち。準決勝以降は福岡県勢との相次ぐ接戦を物にした。
全試合で正捕手を担った木村は「チームの雰囲気がよかった。投手のボールを後ろにそらさず、しっかり捕球できた」と胸を張る。一方で得意とする打撃は「2割くらいしか打てなかった。気負い過ぎた」と反省。中学では硬式野球にチャレンジして「もっとうまくなりたい」と頼もしい。
北光のエースとして活躍してきた山口は、決勝を含む3試合で左翼手として出場。「試合を重ねるごとにチームが一つになって戦えていた」と優勝の要因を語った。
ただ、大の仲良しの木村とバッテリーを組む夢はかなえられなかった。「悔いが残った分、中学で頑張りたい。チームに必要とされる選手になる」と前を向いた。
両チームの成績は次の通り。
【西日本選抜女子】
▽トーナメント決勝 スノーホワイト10―6岡山レインボーガールズ▽同準決勝 スノーホワイト10―5香川オリーブガールズ▽予選リーグ スノーホワイト13―0鳥取選抜、スノーホワイト10―2西宮バッファローベルズ(兵庫)
【かりゆし交流】
▽決勝 道選抜1―0福岡市オールスターズ▽準決勝 道選抜3―0長住少年野球部(福岡)▽準々決勝 道選抜8―1福岡ストロングナイン▽3回戦 道選抜11―0兼原タイガース(沖縄)▽2回戦 道選抜10―0美原ドラゴンズ(沖縄)▽1回戦 道選抜17―0ニライボーイズ(沖縄)