「成人の日」(10日)を前に東胆振の白老、厚真、むかわ、安平の4町で9日、成人式が行われた。華やかな振り袖やスーツに身を包んだ新成人は、新型コロナウイルス対策のマスクを着けて式に臨み、人生の門出を喜び合った。
白老町では、町コミュニティセンターを会場に開催。町内外に住む98人(男性50人、女性48人)が出席し、友人との再会を喜ぶ光景が広がった。
式では、香田輝実行委員長のあいさつに続いて戸田安彦町長が「社会への視野を広く持ってほしい。白老の魅力も町内外へ発信し、多文化共生のまちづくりに協力していただきたい」と呼び掛けた。この後、新成人を代表し、佐藤亮哉さんと熊谷梨々香さんが「白老で生まれ育った誇りと、大人としての自覚を胸に日々、まい進していきたい」と力強く誓いの言葉を述べた。
会場では、中学時代の担任教諭の祝福メッセージを収めたビデオも上映。出席者らは大型スクリーンに映し出された恩師の姿を懐かしそうに見詰めていた。また、白老吹奏楽団によるポップス曲などの演奏も笑顔で楽しんだ。
胆振東部地震からの復興を目指す厚真町では31人が成人となり、町総合福祉センターで行われた式典には18人が出席した。宮坂尚市朗町長は「若いエネルギーにあふれている皆さんの力で、厚真町に復旧復興を後押ししてもらいたい」と期待した。
新成人を代表し渡邊咲羅さんは「この町で育ったこと、無事に成人を迎えたことを誇りに思う」とし、「これから未来、幾度と訪れるであろう悲しみやつらい気持ちを乗り越えなければならない時、この町の仲間の存在が力になることは間違いない。この絆を胸に、正しいと思う方へ少しずつ、確実に進んでいきたい」と答辞の言葉を述べた。また、新成人から保護者や来賓に向けたサプライズ企画として餅まきを行い、自らを祝うとともに感謝の気持ちを届けた。
むかわ町では、新成人53人が道の駅「四季の館」で開かれた式典に臨み、仲間との再会を喜んだ。長谷山大起さん、大江綾莉さんが登壇し、「皆さまからご教示いただいた言葉を心に刻み、大人として、社会人としての意識をしっかりと持ち、自分自身の目標や社会で求められていることを現実にできるよう学びの姿勢を大切にして突き進んでいきたい」と決意を新たにした。来賓の竹中喜之町長は「震災、人口減少、コロナに負けず、たとえどこにいても、この町に関心を持ち続けて共に頑張っていただけたら幸い」と思いを寄せた。
安平町では43人が早来町民センターでの式典に参加。会場に用意された撮影スポットなどでカメラのシャッターを切り、思い出話などに花を咲かせた。餅つきや立食形式のパーティーは新型コロナウイルス感染症対策として、昨年に続き取りやめた。