むかわ町や鵡川高校、関連団体でつくる「高校魅力化コンソーシアム」の運営委員会が20日、同校で開かれた。産業能率大学経営学部教授で、教育や地域活性化事業を手掛ける会社PrimaPinguino(プリマペンギーノ)の藤岡慎二社長が、同校で進める高校魅力化による地域の活性化についてアドバイスを送った。
町内の学校関係者、企業・団体からオンラインを含め約30人が参加した。藤岡社長は、国交省がまとめた学校の有無が人口に与える影響を取り上げ、「地域に高校があるか、ないかでは大きな影響がある」と指摘。存続の危機に陥った学校がカリキュラム改革や公営塾の設置など、魅力化プロジェクトを図ったことで入学者数の増加につながった事例を紹介し、「教育の魅力化を図ることが人口減少対策、医療、経済、子育て世代のUIターンなど移住定住政策の一環の側面を持つ。首長部局、教育委員会、地域の総掛かりの施策になる」と説いた。
また、高校魅力化プロジェクトを進めるに当たって「町が高校生をどうするか、どのように関わるのか―。主体性と探究心が必須」と強調。「教育に力を入れない自治体や地域は産業が空洞化し、やがて衰退する」と話した。
このほか、同委員会では町に整備した公営塾について、プレオープンの10月は延べ約140人、正式オープンとなった11月は延べ約260人が利用したことなどを報告した。