安平町は、町内の産業廃棄物処理業者「DINS北海道」が早来北進地区で進めている産業廃棄物最終処分場の建設計画に関し、同社から普通河川の占用許可申請を受けたが、災害などの被害が生じた場合に有害物質が河川に流出し、公共用水域や地下水に甚大な被害をもたらす可能性があるとして、今月2日付で不許可処分にしたことを明らかにした。
20日の町議会定例会で及川秀一郎町長が行政報告した。町によると、同地区は胆振東部地震の震源地に近く、被害が大きかったことから▽建設予定地までの周辺道路交通網が復旧までに時間を要したこと▽航空レーザー測量や航空写真を基に縦横断図や微地形図を作成した結果、丘陵地を覆っていた火山灰が崩壊し、斜面下へ移動したものが堆積物として残っていたこと―を指摘。3年前の胆振東部地震と同程度の地震などが起きた場合、すぐに対応できず、公共用水域や地下水に有害物質が流れ、甚大な被害が河川にも及ぶ可能性があると判断した。
また町は、胆振東部地震に関する3町要望で道開発局や胆振総合振興局に対し、震災の影響を考慮した上で産廃物最終処分場の建設許可手続きの再考・見直しを11月末に要望したことも報告した。