第40回全国中学生人権作文コンテスト札幌地方大会で、安平町の追分中学校3年の吉本彩恵さん(15)が最優秀賞(札幌法務局長賞)を受賞した。札幌法務局管内に139校から寄せられた応募作品4522編から、最高位に選ばれた。「今までこういう賞を取ったことがなかったのでうれしい」と喜びを語った。
コンテストは、中学生が人権問題に関する作文を書くことによって人権尊重の重要性や必要性について理解を深め、豊かな人権感覚を身に付けることを目的に、1981年度から法務省と全国人権擁護委員連合会が主催している。
苫小牧支局管内の東胆振1市4町からは、12校から678編の作品応募があり、吉本さんの作品はこの中から札幌地方大会に推薦された。
同校の国語の授業で人権作文を書き、この際に「身近な差別」をテーマに取り上げた。友達の何気ない言葉をきっかけに差別について考え、母親に話したところ、母親の会社に勤める技能研修性のエピソードや苦労話を聞き、「今まで差別を意識したことはなかったが、身近なところにあることを感じた」と言う。作文を書くに当たり、インターネットで外国人のことなどを調べ、「文化や習慣、価値観を知って発言をすれば差別はなくなるはず。先入観を持たず、その国について、知ろうとする姿勢が大事」との考えを文章にした。
将来は海外に行ってみたいとの希望を持ち、今回の作文を通して「日本のマナーとして悪いことでも、海外では普通のことであることを知らずに決め付けて発言してはいけないと感じた。相手のことや国のことをもっと知るようにしていきたい」と話していた。