厚真町議会定例会が15日に開会し、一般質問を行った。豊沢地区の移住者向け住宅地「ルーラルビレッジ」で確認された大規模盛土造成滑動崩落防止工事の施工不良について、宮坂尚市朗町長は再発防止に向けて「事前の打ち合わせを定期的にするなど、早めに共通認識を持って臨んでいくことが必要」と語った。
伊藤富志夫氏への答弁。現在、再工事が行われている中、「なぜ最初からちゃんと(監督)できなかったのか」とし、再発防止に向けた町の姿勢を問いただした。
宮坂町長は、監督者として現場に詰めているのが難しい状況だったことなどを挙げ、「発注者、受注者、現場の施工業者の共通認識が足りなかったのが最大の原因。厳格な判断ができなかった」と反省。今後は、定期的な事前打ち合わせや節目ごとの点検を徹底し、「(工事内容を)事前に共有、理解していかなければならない。われわれもしっかりと準備していく」と述べた。
下司義之氏は、厚真高校の魅力化事業の進捗(しんちょく)状況について質問した。町教育委員会は厚真高校の生徒を対象にした公営塾を来年1月にプレオープンすること、4月の正式オープンに向けて運営方針作りや先進校の視察などを実施していることを説明。地域おこし協力隊2人を迎え、準備を進めていることや、来春までにさらに隊員を1人追加で採用する考えを明かした。
議案審議では、胆振東部地震で大きな被害を受けた吉野、富里、高丘の北部地域3地区の住民が共同で使うことができる集会場として、富里地区に年末に完成する北部地域防災拠点施設の名称を厚真町厚北地域防災コミュニティセンター「ならやま」とする条例など3件を原案通り可決した。