金子恭之総務相は5日、白老町を訪れ、アイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)を視察した。
訪問は、2年前にウポポイの整備状況を視察して以来。国立アイヌ民族博物館や、チセ(かやぶき家屋)が並ぶ伝統的コタンゾーンなどを見て回り、アイヌ文化復興、発信の取り組みに理解を深めた。
博物館では、佐々木史郎館長の案内でアイヌ民族の民具や衣服、儀礼の道具を見学。釧路管内厚岸町で見つかった数百年前のイタオマチプ(板つづり舟)にも足を止め、興味深げに見入っていた。
視察に先立ち、博物館内で町内の地域おこし協力隊員4人と意見交換も行った。アイヌ文化や観光振興、森林ガイドなどに携わる隊員らの活動状況を聞き取り、「地方活性化に取り組む協力隊員を支援していきたい」と述べた。
一方、鈴木直道知事は館内で金子総務相と面談。北海道太平洋沿岸で発生した赤潮による甚大な漁業被害を取り上げ、対策の財政支援措置を求めた。