鵡川高校(三村素道校長)の1年生による「むかわ学」の発表会が11月30日、むかわ町道の駅「四季の館」で開かれた。グループごとに町の農業、漁業の様子を巡検し、学んだ現場の課題や取り組まれている解決策について町民らに伝えた。
10グループを前半と後半に分けてポスターセッション形式で行われた。農業分野の発表では、後継者不足を課題として取り上げ、解決に向けて現場では▽先代のうちに後継者を確定させて育成▽外部の人材採用▽自社の市場価値を高める―といった動きがあることを紹介した。
漁業分野の発表では、町のブランドとして知名度の高いシシャモが近年、記録的な不漁に陥っている一方、ホッキ貝やカレイなどが漁獲量の上位に位置し、地域漁業を支えていることを説明。他の水産物のPRに力を入れることなどを提案した。
漁協に直売所があることにも言及し、道の駅やシシャモ専門店に直売所の場所を告知するポスターの掲示や魚のさばき方などを教えるパンフレットの作成などをPR方法として訴えた。齋藤一樹さん(15)は「(現場では)初めて聞いて驚くことがたくさんあったので、そういったことが町民にも伝われば」と話していた。
発表に耳を傾けた町民からは「ユーモアを交えた説明で楽しかった」「農家さんの後継者問題や人材育成などをよく調べている」「これからもむかわ町の未来のために生徒たちで盛り上げていってほしい」といった声が寄せられた。
ポスターは14日まで(4、5日を除く)四季の館のロビーに掲示し、一般からの感想、メッセージを受け付ける。