厚真町教育委員会主催の生涯学習講演会が25日、町内新町の厚真放課後子どもセンターで開かれた。民生委員児童委員や放課後児童クラブのスタッフ、教育関係者らが、子どもとの向き合い方や昨今、問題になっている暴力の防止について専門スタッフの意見を聞き、本テーマの「地域で子どもを育てるためにできること―子どもたちの主体性を伸ばす大人の関わり」について考えた。
第1部では、町教委社会教育グループの斉藤烈さん(33)が子どもの主体性について講演し、「日常的に使っている言葉の定義は実は曖昧で、同じことでも大人と子どもの考えていることは違ったりする」と説明。「分からない、できないは悪いことではない。対峙(たいじ)するのではなく、共に同じ方向を見てあげることが重要」などと話した。
第2部では、特定非営利活動法人「北海道CAPをすすめる会」(札幌市)の木村里美代表理事が、あらゆる暴力から子どもを守る「CAP」の取り組みを紹介した。
子どもがいじめや虐待など暴力に遭いやすい要因として「社会的力を持たされていない」「正しい知識を与えられていない」「孤立」を挙げ、「子どもの大切な権利でもある安心・自信・自由の心を育むこと」などを推奨。また「『聴く』ことは誰でもできる心の手当て」とし、▽一生懸命聴いてあげる▽「話してくれてありがとう」と伝える▽自分を責めていたら「あなたが悪いのではない」と伝える―といったアドバイスも送った。
(Child Assault Prevention=子どもへの暴力防止)