安平町の少年サッカークラブ「フェリーレFC」の中学生チームがこのほど、苫小牧市内などで開催されたフットサルの全道U―15(15歳以下)選手権大会苫小牧地区予選で準優勝した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で途中中止となった前年大会の代替で企画したエルボノス(苫小牧市)との”幻の決勝”戦を大一番で再現。鈴木悠斗主将(14)=追分中3年=は「1年前より成長を示すことができた。(実現できて)やっぱりうれしいですね」と語った。
苫地区予選には東胆振、日高管内の20チームが出場し、10月30日~今月7日まで開催。コロナ禍などにより会場の確保が難しいため昨年同様、予選トーナメント(T)と予選を突破した8チームによる決勝Tを行った。
フェリーレFCは、予選Tでは6―1で明野に勝利。1週間後の決勝Tでは1回戦、明倫を相手に2―2後のPK6―5、準決勝は苫東・開成に3―1でそれぞれ競り勝ち、決勝に駒を進めた。くしくも決勝の相手は、1年前の幻の決勝戦で戦ったエルボノス。1点をめぐる攻防の末、1―2で惜敗し、鈴木主将は「まだできたという悔しい気持ち」は残ったが、地力の差を見せられ、3―7で敗れた昨年より成長の跡は見せることができた。
予選Tでは試合に勝ったが、攻守共に納得のいく内容ではなく「これで勝ち上がるのは難しい」とスタッフからは厳しい言葉を受けた。しかし、決勝Tまでの1週間で個々に守備面の約束事などを共有し、チームを立て直した。鳥實裕弥コーチ(28)は「本当に対戦を実現させた事実も感慨深いことだが、そこにたどり着くまでの過程には目を見張るものがあった。試合を重ねて良くなったし、僕らスタッフも見ていて感動した」とたたえる。13日に道南ブロック予選に出場し、全道大会出場には一歩届かなかったが、「3年生は一区切りになる。この経験を次に生かしてほしい」とエールを送った。