第74回秋季北海道高校野球大会は1~12日、札幌円山球場などで開かれ、クラーク記念国際の優勝で幕を閉じた。室蘭支部代表の駒大苫小牧は1回戦でクラークに1―4、苫小牧中央は滝川西に0―5で敗れた。無念の結果に終わった苫小牧勢の試合を振り返る。
三回まで両チーム無得点と緊迫した接戦を繰り広げた駒大苫は、四回に落とし穴が待っていた。先頭を失策で出塁させると、バント処理のミスで走者をため、2本の適時打で3失点。「これが選手たちの動きを硬くさせてしまった」(佐々木孝介監督)。
先発した中西俊介(2年)、2番手の伊藤駿哉(同)が共に自責点1と粘り強く投げていただけに、守備のほころびは勝敗に大きく響いた。
室蘭支部予選で打率3割6分超えの頼みの打線は、九回に相手投手の制球難を見逃さず四死球で塁を埋めたが、得点は押し出しのみとあと一本が出ずに終わった。
苫中央は10安打と打線が当たっていたが、好機での一打が出なかった。初球から振る積極的な打撃も見せたが、走塁ミスで流れをつぶす場面もあった。「走塁は反省材料。コーチャーも含めて一冬で鍛え直したい」(渡邊宏禎監督)。
注目右腕の斉藤優汰(2年)は被安打6ながら四死球がかさんで5失点。空振りを狙ったスライダーを見極められて思うような投球ができず、7回を投げて降板。「完投して勝てる投手に成長したい」と再起を誓った。総体的なピッチングのレベルアップが課題か。
―クラーク記念国際が初優勝
第74回秋季北海道高校野球大会最終日は12日、札幌円山球場で決勝が行われ、クラーク記念国際が旭川実業を3―1で下し、初優勝を飾った。
▽決勝
クラーク記念国際
100001100―3
000001000―1
旭川実業
(ク)辻田、山中、辻田―麻原
(旭)佐々木、五十嵐―河内
?藤野(ク)