少年野球の北海道学童軟式野球都市対抗戦「EZO CITY THE BATTLE2021」(10月下旬、苫小牧市)で大会3連覇の懸かる苫小牧選抜が2日に始動した。初回は市内で日高選抜との練習試合を実施し、2勝1分けと好スタート。石川将一監督(沼ノ端スポーツ少年団)は「本番に向けた確認作業ができた」と手応えを語った。
試合は4―1、3―1、2―2といずれも小差の試合になったが、メンバーの半数近くを占める投手陣が各戦で好投。苫小牧選抜らしい堅守から流れをつくる野球ができつつある。
新型コロナウイルスに翻弄(ほんろう)されながらの船出となった。6月下旬に市内6年生を対象とした選考会を行い、板垣晋生主将(新生台イーグルス)ら精鋭18人がメンバー入り。8月の始動を見据えていたが、感染症による緊急事態宣言などで大幅に予定が狂った。
約2カ月間、指導陣が考案した数十種もの自主練習メニューに取り組んだ選手たち。石川監督は「成果が出ている」と努力を評価する。短期集中でのチーム育成を強いられるが「一日一日が大切になるので、かえって張り詰めた空気感で練習できる」と指揮官は前向きだ。
今回は2年連続で都市対抗戦決勝で対戦した札幌選抜が感染症の影響で出場を辞退。一方で全日本学童軟式野球大会(8月、新潟市など)3位の岩見沢南ビクトリーを中心とした岩見沢選抜、旭川選抜、函館選抜にも力があるという。
実戦の機会は現時点であと2回。石川監督は「チームで徹底することなど技術よりも試合に臨むための意識、考え方の部分を詰めていきたい」と話している。