大会最終日の7日に行われた決勝は、猛打で乱打戦に打ち勝った下川原アルミ工業が優勝。2安打1打点の白石守(下川原アルミ工業)が最優秀選手賞を受賞した。
このほか、個人賞は殊勲賞に石川廉(下川原アルミ工業)、打撃賞に山口勝也(同)、敢闘賞に鈴木健太(下川原建設)が選ばれた。
▽決勝
下川原アルミ工業
001114―7
000050―5
下川原建設
(六回時間切れ)
(ア)高野―山川
(建)鈴木―尾野
?坂本(ア)鈴木(建)
▽球審―成田昭
▽塁審―松原、伊藤、吉田
―下川原アルミ、粘りの打撃光る
下川原アルミは三回2死二塁で3番山口の適時打で先制。四、五回にも加点してリードを広げた。五回に5失点したが、六回に打者一巡の猛攻で逆転した。
下川原建設は先発鈴木が奮闘したが、最終回で粘り切れなかった。
下川原アルミ工業が点取り合戦の末、最終回に逆転して逃げ切った。打線は4人がマルチ安打を放つなど計12安打と爆発。新山監督は「打って勝つチーム。逆転されても粘りの打撃ができた」とメンバーをたたえた。
中でも存在感を見せたのは4番白石。2安打1打点の活躍で最優秀選手賞を受賞した。「まさか自分がMVPだとは予想外」と白石。「追い込まれる前に振っていこう」と積極的な打撃姿勢が光った。
六回1死一、三塁では申告敬遠を受けた。続く5番石川が適時打を放ち2点。勝ち越しに貢献した。新山監督は「あの場面で敬遠されるとはさすが」と主砲への信頼を語った。
2012年の第50回大会から2連覇を果たしていた下川原アルミ。次大会では2度目の連覇を目指す。新山監督は「難しいとは思うけど、次も優勝して目標とされるようなチームになれれば」と意気込みを新たにしていた。
―下川原建設、初の決勝で奮闘
悲願の初優勝にあと一歩だった。四回まで無安打の打線が五回に奮起。3点差を一気にひっくり返したが、守備のほころびもあって最終回に再逆転を許した。田村監督は「決勝まで来ることができて満足。いい試合をしてくれた」とねぎらった。
2019年の前回大会準決勝で顔合わせした際は0―2で惜敗。雪辱に燃えていたが「甘くなかったですね」と指揮官は悔しがる。
それでもチームは創部初の決勝進出。10代から20代前半の若手選手が加入したことで戦力は向上。2回戦以降を一人で投げ抜いたエース右腕鈴木の好投も快進撃の原動力になった。
投手力の向上を来季への課題にする。田村監督は「今回の準優勝を自信にしたい」と語った。