第74回秋季北海道高校野球大会室蘭支部予選第5日は15日、とましんスタジアム=苫小牧市=でAブロック2回戦2試合が行われた。駒大苫小牧が13―1の五回コールドで伊達開来・緑丘に快勝。代表決定戦へ駒を進めた。静内は2―9で室蘭栄に七回コールド負けした。
▽Aブロック2回戦
駒大苫小牧
02704―13
00010―1
伊達開来・緑丘
(五回コールド)
(駒)伊藤、稲場、大森―田中
(伊)洲﨑、中村―本井
?橋本(駒)
?野々村(駒)
?野々村、橋本、田中(駒)橋本、佐藤、田仲(伊)
駒大苫は2点リードの三回に橋本の満塁本塁打など打者一巡の猛攻で一挙7点。五回にも4連打で大量点を奪った。
静 内
1010000 ―2
0000801x―9
室蘭栄
(七回コールド)
(静)櫻井、吉原―溝口
(栄)住吉、小野―佐々木
?吉原(静)
?佐藤2、小倉、住吉、田原(栄)
静内が逆転負け。一回に丸田が先制打。三回には吉原が適時三塁打を放ちリードしたが、五回に先発した櫻井が相手打線につかまった。
―駒大苫・野々村、先制打でチームに勢い
昨年の秋季大会以来3季ぶりに登録メンバーに名を連ねた駒大苫の一塁手野々村(2年)が、持ち味の打撃でチームを勢いづかせた。二回に先制の2点二塁打を放つと、その後も勢いは止まらず3安打の活躍。「何とかチームのためになりたかった」と相好を崩した。
11日の1回戦は代打のみの出場に終わったが、2回戦当日の朝に「いの一番に学校グラウンドで守備練習をしていた」姿勢を佐々木監督に評価され先発出場をかなえた。
バットの構える位置を体に近づけたことで「スイングと体の動きが一致してきた」と野々村は手応えを口にする。昨年秋は1年生ながら背番号13をもらうも「日ごろからの準備や、打席に怖がって入っていた」。今年は春、夏共にベンチ外。悔しさをバネにこつこつと練習をかさね、今大会で念願の1桁背番号3を獲得した。
4番に座る橋本(2年)と共にチーム屈指の打力を誇る身長184センチ、体重98キロの大型スラッガーは「次も自分の最大限の力を発揮して、まずは全道大会出場を決めたい」と頼もしく語った。
―静内、選手10人で奮闘
今大会最少タイの登録選手10人で挑んだ静内が、最速146キロのエース住吉擁する室蘭栄を苦しめた。序盤に2点を先行。先発した櫻井主将(2年)は「思い通りの投球ができた」と四回まで相手打線を1安打に抑えた。
五回に守備のほころびからビッグイニングを与えコールド負けにつながったが、高橋監督は「バッティングでは対策通りに速いボールを打ち返せていた。少ない人数でよく頑張った」とねぎらった。
初陣となった苫小牧南との12日の1回戦は1―7から雷雨ノーゲーム。翌日の再試合で11―4の八回コールド勝ちするなど大会を通じて技術、精神共に成長してきた。
「まとまりと元気のある楽しみな代」と高橋監督が表現するチーム。長い冬のオフシーズンで個々の能力向上に取り組んでいく。櫻井主将は「最高で最強のチームになって春に戻ってきたい」と意気込んでいた。