第74回秋季北海道高校野球大会室蘭支部予選第3日は13日、とましんスタジアム＝苫小牧市＝でA、Bブロック1回戦3試合が行われた。鵡川は大谷室蘭を逆転で下して2回戦へ。静内は苫小牧南、苫小牧中央は苫西・白老東・えりも・富川・室工にコールド勝ちした。

　▽Aブロック1回戦

苫小牧南

10001101　―4

04040003x―11

静　内

（八回コールド）

（苫）佐藤大―山岸

（静）櫻井、吉原、櫻井―溝口

?渡部（苫）石田、櫻井、丸田（静）

　1点を追う静内は二回、四球や敵失などで一気に4点を返して逆転。八回は3番櫻井の二塁打などで3点を奪って試合を決めた。

　▽Bブロック同

大谷室蘭

000010000―1

00000210X―3

鵡　川

（大）今谷―坂本

（鵡）後藤―木川

?大家康（大）髙松（鵡）

　鵡川が投手戦を制した。先発後藤が1失点で完投。打っては六回に4番木川の適時打などで逆転した。七回にも加点し、逃げ切った。

　鵡川・小池啓之監督　　後藤がエースらしいピッチングを見せてくれた。直球で押す攻めの投球は頼もしかった。次戦も緊張感のある試合になると思うが一つでも多く勝ち上がりたい。

　鵡川・先発後藤大輝（2年）　球が浮いたこともあったけど、強みの内角への直球が決まった。緊張することなく練習通りの投球ができた。きょうの結果に満足せず、次も自分の投球ができれば。

苫西・白老東・えりも・富川・室工

000000　―0

015301x―10

苫小牧中央

（六回コールド）

（西）大西、齋藤、村田大―村田光

（中）斉藤、西村、横野―上野、水島

?横野（中）

　二回に先制した苫小牧中央は三回、4番横野の長打などで5点を挙げてリードを広げた。先発の主戦斉藤ら投手陣が完封リレー。

―苫南、天候の不運に泣く

　雷雨ノーゲームによる再試合で静内にコールド負けを喫した苫小牧南。中盤までに点差をつけられ、終盤の追い上げもむなしく敗れた。

　緊張の中で迎えた12日の初戦。試合は苫南が三回までに7―1でリードし、コールド勝ちのペースだった。優勢だっただけにメンバーに落胆の色が広がった。吉原主将（2年）は「ノーゲームになったことで緊張の糸が途切れてしまった」と肩を落とした。

　再試合は一回に先制、流れをつかんだかに見えたが、二回以降は守備のミスで失点が重なった。二、四回にそれぞれ失策が絡んで4失点。津田監督は「取るべきアウトを取れなかった」。

　アクシデントの不運も重なった今大会は大きな教訓になる。吉原主将は「ミスが続いたことが敗因。送球の正確性を高めて守備を強化したい」とリベンジを誓った。

―5校連合、初陣飾れず

　試合開始のあいさつで、5種類のユニホームを着た選手がグラウンドに駆けだした。苫小牧西・白老東・えりも・富川に、今秋から室蘭工業を加えた5校連合。新チームの初陣は完敗に終わった。

　西胆振から日高にかけての広域にわたるチーム。部活動の環境は新型コロナウイルスの影響で厳しさを増しているが、それに連合チームとしての難しさが加わった。

　苫小牧西や白老東など中間に位置する学校のグラウンドを使って行った全体練習は、13日の試合直前を含めて計6回。齋藤監督は「投手陣を中心に調整不足。思うような試合運びはできなかった」と明かす。

　140キロ超えの直球を投げるエース斉藤（2年）を擁する苫小牧中央の投手陣から放った安打は1本のみ。今冬は打撃強化を中心にチーム力の底上げを図る。杉谷主将（富川2年）は「自信を持って打席に入れるように振り込みたい」と意気込みを語った。