2021IIHF女子アイスホッケー世界選手権第9日は28日(日本時間29日)、カナダ・カルガリーで準々決勝4試合が行われた。日本(世界ランキング6位)は米国(同1位)に2―10で敗れた。29日(日本時間30日)の5位決定トーナメント1回戦では、チェコ(世界ランキング7位)を3―2で下した。
▽準々決勝
米 国10―2日 本
▽得点者【日】志賀紅(床秦、浮田)志賀紅(高)▽GK【日】藤本那、小西
日本は第1ピリオド、志賀紅の2ゴールで反撃したが5失点と苦しい展開。2ピリ以降は米国の堅い守りを崩せずにノーゴール、上位の壁は厚かった。
ス イ ス3―2ロ シ ア
カ ナ ダ7―0ド イ ツ
フィンランド1―0チ ェ コ
―今後の課題、浮き彫りに
2年ぶりの再戦となった米国戦は大差がついた。守備の時間が長くなり、攻撃機会は限られた。飯塚監督は「米国の運動量を抑えることができなかった」と総括した。
2ゴールの第1ピリオド。飯塚監督は「分厚いオフェンスができたわけではないが、2年前よりいい形で敵陣に入ってスコアチャンスをつくることはできた」と手応えもつかんだ。
2ピリ以降は防戦を強いられた。日本のシュート数は2ピリと3ピリ合わせて5本に抑え込まれた。「ディフェンスゾーンでの時間が長くなったことが失点につながった」(飯塚監督)。
今後の課題も分析した。「狭いエリアのバトルで負けてしまっていいポジションを取られた。ルーズパックやリバウンドの処理など細かい部分で劣っていたので、今後詰めていきたい」と意欲的に語った。
―FW志賀紅が2ゴール
海外メディアの記者から「歴史的な2ゴール」と評されたFW志賀紅。世界ランキング1位の米国を相手に堂々たる結果を残した志賀は「自分らしいプレーができてよかった」とすがすがしい表情を見せた。
1点目は第1ピリオド10分、床秦からのパスをGKの股下を抜いた。18分には高のパスをGKの肩口に決めた。「どちらのゴールもいいパスが来て決めるだけだった」と謙虚に振り返った。
得点への貪欲さが2ゴールを生んだ。飯塚監督も「ゴールに向かう姿勢が強い選手」と評価する。志賀は「これまでの試合ではシュート数の割にゴールが少なかった。ゴールに対する意識をさらに高く持って臨んだ。結果につながってよかった」と語った。