日本、ドイツに競り勝つ―2021IIHF世界選手権

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2021年8月28日
2ピリ9分に逆転ゴールを決めるFW山下光(奥右)(写真提供=同)
2ピリ9分に逆転ゴールを決めるFW山下光(奥右)(写真提供=同)
1次リーググループB〔日本―ドイツ〕2ピリ2分、ゴールを決めて両手を挙げて喜ぶFW久保(手前)(写真提供=JIHFPhoto―Uchigasaki)
1次リーググループB〔日本―ドイツ〕2ピリ2分、ゴールを決めて両手を挙げて喜ぶFW久保(手前)(写真提供=JIHFPhoto―Uchigasaki)

 2021IIHF女子アイスホッケー世界選手権第7日は26日(日本時間27日)、カナダ・カルガリーで1次リーグ3試合が行われた。グループBの日本(世界ランキング6位)はドイツ(同8位)に2―1で競り勝ち、5チーム中2位が決まった。日本は第9日の28日(日本時間29日)の決勝トーナメント(準々決勝)で米国(世界ランキング1位)と対戦する。

 グループAの5チームと同Bの上位3チームは準々決勝に進出。同Bのハンガリーとデンマークは1次リーグで敗退した。

 ▽1次リーググループB

 日  本(勝点9)2―1ド イ ツ(勝点6)

 ▽得点者【日】久保(藤本)山下光(細山田)▽GK【日】藤本那

 日本は1点ビハインドの第2ピリオドでFW久保が同点弾。FW山下光のゴールで勝ち越した。3ピリは2回の数的不利なキルプレーをしのいで逃げ切った。

 ▽グループB順位 (1)チェコ(勝点12)(2)日本(勝点9)(3)ドイツ(勝点6)(4)ハンガリー(勝点3)(5)デンマーク(勝点0)

 ▽同A

 カ ナ ダ(勝点12)5―1米  国(勝点9)

 フィンランド(勝点6)6―0ス イ ス(勝点0)

 ▽グループA順位 (1)カナダ(勝点12)(2)米国(勝点9)(3)フィンランド(勝点6)(4)ロシア(勝点3)(5)スイス(勝点0)

 ―窮地打破し、勝利もぎ取る

 日本は第1ピリオドで先制される苦しい展開を覆して勝利をもぎ取った。飯塚監督は「2ピリ以降でテンポを取り戻していい攻撃が続き、押し切ることができた」と納得の表情で語った。

 1ピリの日本のシュート数は3本のみ。1対1のバトルで勝てず、ドイツがパックを支配する時間が多くなった。飯塚監督は「狭いエリアでタフなホッケーをされて順応できなかった」と話す。

 2ピリからギアを上げた日本は、2分にハンガリー戦でも1ゴールを決めたFW久保が決めて同点。9分には速攻で抜け出したFW山下光のシュートで逆転に成功した。2ゴールとも5対5の局面。「5対5でのチャンスで決め切れていなかったので、きょう2ゴールできたことは選手にとっても自信になったと思う」

 準々決勝は世界ランキング1位の米国とぶつかる。「世界チャンピオンが相手。失うものは何もないのですべてをぶつけたい」と指揮官は意気込みを語った。

 ―山下、大舞台で”光る”プレー

 決勝点となる2点目のゴールを決めたFW山下光。的確な判断力と持ち味の走力が生んだ逆転弾だった。

 パックを持つとベンチから「走れ」と声が聞こえた。ドイツのDFをフェンス際でかわすと、スピードを生かして一気にゴール前へ飛び出し、GKの足元に押し込んだ。「自分にはかわす技術はないので、とにかくゴールに向かって打った」

 今回で2回目の世界選手権の代表メンバー入りを勝ち取った。前回の2019年大会では出場時間は少なかった。「試合に出られていることだけでも自分の成長を実感している」と山下。大舞台で確かな手応えを感じている。

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