アイスホッケーの2021IIHF世界選手権は20日(日本時間21日)、カナダ・カルガリーで開幕した。世界ランキング6位の日本は第2日の21日(同22日)に行われた1次リーググループBの初戦でデンマークと対戦し、1―0で完封勝ちした。次戦は23日(同24日)、チェコと対戦する。
世界選手権トップディビジョンは10チーム(A5、B5チーム)が出場。1次リーグはAとBの2グループに分かれ、Aの5チームとBの上位3チームが決勝トーナメントに進出する。日本は勝ち点3、得失点差で3位。
第2日までの結果は次の通り。
▽予選グループB
日 本(勝点3)1―0デンマーク(勝点0)
▽得点者【日】山下光(床秦、床亜)▽GK【日】藤本那
日本は第2ピリオドでFW山下光のゴールで先制。守備ではGK藤本那が無失点。
ドイツ(勝点3)3―0ハンガリー(勝点0)
チ ェ コ(勝点3)6―1デンマーク(勝点0)
▽同A
ロ シ ア(勝点3)3―1ス イ ス(勝点0)
カ ナ ダ(勝点3)5―3フィンランド(勝点0)
米 国(勝点3)3―0ス イ ス(勝点0)
―スマイルジャパン、上々の滑り出し
日本がデンマーク(世界ランキング11位)との1次リーググループB初戦で完封勝ちし、上々の滑り出し。飯塚監督は「チーム全体として硬さがある中で勝ち点3を取れたことは大きい」と安堵(あんど)の表情を見せた。
GK藤本那を中心に堅い守りを見せた日本。高い集中力で得点の好機を与えなかった。FW大澤主将は「苦しい時間帯が多かったけど、メンバー全員が60分間集中を切らさずに戦えた」と振り返った。
攻撃面では課題も残した。1ピリは反則が続き流れをつかめなかった。大澤主将は「自分たちのペースになると予想していたがそうはならなかった」。数的有利なパワープレーは7回あったが決定力を欠いた。飯塚監督は「シュートまで持ち込むことはできていたが、パックの動かし方が読まれていた」と反省点を挙げた。
次戦のチェコは世界ランキング7位。飯塚監督は「攻撃力が高いチーム。きょうのように失点のリスクを抑えるような試合をしたい」と意気込みを語った。
―GK藤本那、ゴール死守
GK藤本那が26本ものシュートを浴びながら、ゴールを許さなかった。2007年大会から代表入りを重ねてきた経験豊富な正GKがきっちりと仕事を果たした。
2ピリのノーマークのピンチでも冷静なセービングを披露。「1点でも取られたら流れが変わる難しいゲームだった。勝ててチームの自信も深まった」と語った。数的に不利な7回のキルプレーも死守。FW大澤主将は「藤本さんに助けられたシーンは多かった」と話す。
「かなりタフな試合だったけど勝ち切ることができた。この流れで次のチェコ戦に挑みたい」と抱負を語った。