苫工が第6回大会(2011年)以来の初戦敗退を喫した。登録わずか12人。大会直前にけが人も続出し、苦しい選手繰りの中で試合を強いられたが、小野崎監督は「最後まで気持ちを切らさずプレーしてくれた」とねぎらった。
相手の八戸工大一は大会出場校で最多の35人と大所帯。FW3人、DF2人で構成するセットを4組つくって序盤から攻め立ててきた。迎え撃つ苫工はDF3人、FW4人でプレータイムをうまく配分しながら粘った。
徐々に体力が削られていく中、一度も反則することなく60分を戦った。一方で計12分の数的有利なパワープレータイムを得るなど何度も相手ゴールを脅かしたが、「シュートが枠内にいかないことが多かった」とFW金山副主将(3年)。無得点に終わったのは悔いが残った。
今年1月の全国高校総体(長野県)で5年ぶりの8強入りを果たすも、当時の最上級生8人が抜け一気に少人数となった。期待した1年生の加入もなし。1924年創部の伝統校は苦境に立たされている。
金山副主将は「少ないチャンスでいかに決め切れるか。決定力を上げたい」と自身の成長を誓う。チームとしては「GKにシュートを届かせなければ失点はない。全員で体を張っていく」と語った。