苫小牧市は25日、東京五輪のイタリアの代表選手らが市内で予定していた事前合宿の中止を発表した。東京五輪・パラリンピックに出場する海外の選手団による市内の事前合宿は、イエメンに続いて2カ国目の中止となる。
市によると、陸上走り高跳びのイタリア男子代表のジャンマルコ・タンベリ選手とスタッフの4人が7月13~27日の間、市内に滞在しながら、緑ケ丘公園陸上競技場で練習する計画だった。同国の陸上競技連盟から22日付のメールで、コロナ禍の交通手段の制限などを考慮し、同国の代表選手の事前合宿を埼玉県所沢市に集約。苫小牧の合宿を取りやめる旨の説明があったという。市は「残念だが、判断を理解する。活躍を期待する」と連絡した。
今月の市議会定例会で、海外選手らの事前合宿に伴う感染対策など約5000万円(全額国費)を計上した一般会計補正予算が成立し、市は受け入れの準備に入っていた。残るナイジェリアとカメルーンの事前合宿は現在、調整中。ナイジェリアは水泳選手ら20人程度が7月上旬から、カメルーンはパラリンピックの陸上、パワーリフティングの各選手ら23人程度が8月2~22日に滞在する予定となっている。