苫小牧市保健センター(旭町)は、市内企業を対象にした新型コロナウイルスワクチンの「職域接種」を7月12日から実施することを明らかにした。これまでに150社1万人以上から申し込みがあり、同センターは接種開始に向け準備を進めている。
職域接種は、企業や大学が自ら医療従事者や会場を確保し、接種対象者も1000人以上とするなどの条件が設けられているが、市内では十分な人数を確保できない中小企業が多数を占める。市と市医師会は共同出資する一般財団法人「ハスカッププラザ」が企業の接種者を取りまとめることで、枠組みの条件をクリアした。6月10日に国に申請し、最初のワクチンが24日到着した。
ワクチンは米モデルナ社製を使用。接種は同法人が管理、運営する市保健センター1階で平日午後2~6時に実施する。1時間当たり75人の想定で、1日最大300人の接種を行う。現在、接種を希望する企業数を集計し、日程を調整している。
市医師会の沖一郎会長は今月15日の会見で、個別、集団、巡回の各接種に職域接種を加えることで、希望者へのワクチン接種を早められることを強調し、「市、医師会、保健センターの三位一体で進めていく」と話していた。