苫小牧市出身 元クレインズ FW入倉大雅(24)合流―パス武器に活躍誓う〔レッドイーグルス北海道〕

  • アイスホッケー, スポーツ, レッドイーグルス
  • 2021年6月19日
チーム合流初日に長距離走をこなす入倉=18日、苫小牧市若草町内

  アジアリーグアイスホッケー・レッドイーグルス北海道のFW入倉大雅(24)が18日、チーム合流初日を迎えた。駒大苫小牧高卒業後に日本製紙(現ひがし北海道)クレインズへ入団し、昨年12月の全日本選手権(青森県八戸市)では大会最優秀選手にも輝いた苫小牧市出身の若手成長株。抜群のパス精度を武器に「今季もポイントを稼いでいきたい」と早くも意気込んでいる。

   3日に栃木日光アイスバックスから合流したFW彦坂優(26)に遅れること約2週間。小中高と氷都で競技の腕を磨いた苫小牧っ子がようやく顔合わせとなった。

   初日は駒大苫高の先輩に当たるDF橋場亮(35)とパートナーを組み、丁寧に手ほどきを受けながら2時間ほどみっちり体をいじめた。「楽しみにしていた半面うまく溶け込めるか不安もあったが、みんな温かく迎えてくれた」と笑顔を見せた。

   2015年1月の全国高校総体(苫小牧市)優勝を引っ提げ、同年日本製紙へ入団。最初の数年間こそ満足にプレータイムを得られない日々も過ごしたが、19年に廃部からクラブ化に至った際、「主力が多く抜けた。そこで自覚が芽生えた」と言う。

   19~20シーズンのアジアリーグレギュラーリーグで7得点9アシストと初の2桁ポイントを獲得。続く20~21シーズンには「より厳しい環境で競技に打ち込みたい」と日本製紙を退社してプロ契約選手となり、2得点14アシストと活躍した。

   数字に表れているように、得点をお膳立てするパス能力などには光るものがある。ここ数年は「余裕を持って周りが見えるようになったし、コーナー付近の球際も強くなった」と胸を張る。

   レッドイーグルスの前身に当たる王子とは、同じ北海道を拠点とする立場として毎試合激戦を繰り広げた。小学時代から王子の試合に足しげく通い、中学生までは王子ジュニアにも所属した。「憧れの存在を倒すんだと毎回力が入った」

   最大のライバルであり、憧れだったチームから今回声が掛かり「本当にうれしかった。頑張ってきたかいがあった」と喜ぶ。菅原宣宏監督は「アイスホッケーのセンスが高くて、体も強いのは魅力」と期待する。

   背番号は他チームでも現時点で使用者がいない「15」を選んだ入倉。日本代表の一員として挑んだ22年北京冬季五輪(20年2月、スロベニア)3次予選時に付けた経緯もあり「自分の番号として定着していけば」と語った。

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