苫小牧市勇払の自動車部品製造業、トヨタ自動車北海道(北條康夫社長)は16日、新型コロナウイルスワクチンの職域接種を同社構内で行うと発表した。一般財団法人「ハスカッププラザ」が協力する予定で、同社は「地域・自治体の負担軽減に協力しながら接種を加速化したい」と強調している。
同社は従業員が市内最多の3400人規模。接種の対象は同社従業員をはじめ、構内に常駐する仕入れ先や協力会社の従業員。家族は対象としない。希望を取りまとめている最中だが、約3000人を想定している。10日付で国に申請した。7月中旬以降に接種を始める見通しだ。
一方、同プラザは中小企業を中心に接種希望を取りまとめ、原則旭町の市保健センターで接種する独自の職域接種の枠組みを構築中。同社は普段から同プラザに健康診断を依頼しており、この枠組みを活用できるが、同プラザは「トヨタ北海道の規模をセンターで受け入れると、(他の企業の)間口が狭くなって本末転倒」と話す。このため同社の職域接種に、同プラザが打ち手を派遣して協力する形を取り、市内の接種加速化を図ることにした。
同社、同プラザの職域接種は並行して実施する予定で、同社は「市や市医師会、同プラザの方針に基づいて進めたい」と話している。