白老町議会定例会6月会議は15日開会した。会期は18日までの4日間。町の提出議案は、新型コロナウイルス対策費を盛った2021年度一般会計補正予算案など15件。一般質問は17日にかけて9人が登壇する。
15日の一般質問には西田祐子氏(きずな)、前田博之氏(同)、貮又聖規氏(みらい)が登壇した。
西田氏は、水揚げ量の減少で苦境に陥っている地元漁業者の現状と対策について質問。戸田安彦町長は「全道的な傾向として海水温上昇などで水産資源の減少が深刻化し、サメなどによる漁業被害も水揚げ量減少の要因」とし、「主要魚種スケトウダラ、秋サケの漁獲量減少は漁業経営に大きな影響を与えており、どのような支援が必要か考えていきたい」と述べた。
前田氏は、芸術文化イベントスペースしらおい創造空間「蔵」の運営に関して質問。安藤尚志教育長は「蔵は自主事業をはじめさまざまに利活用が図られてきたが、より幅広く町民に利用してもらうためには、多様なニーズに対応した事業の開催や人材の配置、老朽化した施設の在り方についての検討が課題」との認識を示し、「運営や施設に関して蔵を運営するNPO法人、関係者と協議を重ねて方向性を整理していく必要がある」とした。
貮又氏は、64歳以下の新型コロナウイルスワクチン接種に関して質問。町は「接種対象基準が16歳から12歳まで引き下げられたことから、新たに287人を追加して計7781人に対し接種券の発送準備を進めている」と説明し、「接種券発送は6月下旬ごろを目標とし、7月から順次1回目の接種を開始したい」と述べた。
町の提出議案のうち、一般会計補正予算案は、国の地方創生臨時交付金を活用した新型コロナ対策7事業費など8302万7000円を追加し、今年度一般会計予算を総額105億3820万5000円とする内容。この他、町手数料徴収条例、町固定資産評価審査委員会条例などの改正条例案、町財産の取得など。18日に議案審査を行う。