新型コロナウイルスのワクチン接種で、苫小牧市内の65歳以上高齢者の約8割に当たる約4万3000人が、10日までに予約を済ませたことが分かった。当初想定した6割を大きく上回っており、市は市内中心部に常設のワクチンセンターを設置するほか、医療機関の予約枠拡大への協力依頼を継続する。今月末までに約半数の接種を終え、7月末までには接種完了を見込んでいる。
市は市医師会と連携し、7月に市内中心部のホテルに平日や土、日曜日を問わず1日当たり500~1000人程度がワクチン接種を受けられる常設センターを設置する。来週中にも体制の詳細を公表する。
個別の医療機関に対しても、予約枠拡大や接種条件緩和などへの協力を引き続き求める。市医師会は企業などの職場単位で実施する職域接種への協力にも前向きな姿勢を見せており、同会の沖一郎会長は「個別、集団と合わせ、接種を加速させていきたい」と話している。
市によると、5月12日から始まった高齢者のワクチン接種状況は、今月8日までの4週間で2万99人(接種率38・5%)が1回目、3119人(同5・9%)が2回目までの接種を終えている。7日には、64歳以下で基礎疾患がある人への接種券先行配布について、事前申請の受け付けを開始。10日までに3000件を超す申請を受けた。接種券の発送は7月1日からを予定している。