苫小牧市は7月1日から、12歳以上64歳以下で基礎疾患のある市民と、高齢者施設の従事者を対象に新型コロナウイルスワクチンの接種券を先行配布する。いずれも自己申告制で、事前申請が必要。申請はオンラインで25日まで受け付ける。
先行配布を受けられる基礎疾患の種類は15種。慢性的な呼吸器の病気、高血圧を含む心臓病、腎臓病などを抱えた状態で通院や入院をしている人が対象になる。BMI(体格指数)の値が30以上の肥満の人も含まれる。
申し込みは、市の「新型コロナ情報特設サイト」ででき、申請フォームに氏名や通院中の医療機関、基礎疾患の種類などを入力する。市は申請を基に7月1~10日に接種券を発送し、接種券が手元に届き次第、予約が可能となる。オンライン申し込みが困難な市民に向けては、市コールセンターでの受け付けも検討している。高齢者施設の従事者は、施設ごとに対象者リストを市に提出する。
64~12歳の市民は約10万3600人。先行配布対象外の一般市民については、基礎疾患がある人の申請状況を見ながら、8月から10月にかけて、年代を区切って段階的に発送していく予定。
市はこれまで(1)医療従事者(3~5月)(2)65歳以上の高齢者(5月~)―の順に優先接種を進めてきた。基礎疾患のある人と高齢者施設の従事者は3番目の優先グループ。(1)は約7500人の接種を完了し、(2)は約5万2000人のうち今月1日までの3週間で1万4739人が1回目の接種を受けた。
「基礎疾患がある人」は、以下の病気や状態で通院・入院している市民
・慢性の呼吸器の病気
・慢性の心臓病(高血圧を含む)
・慢性の腎臓病
・慢性の肝臓病(肝硬変など)
・インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または他の病気を併発している糖尿病
・血液の病気(鉄欠乏性貧血は除く)
・免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)
・ステロイドなど免疫の機能を低下させる治療を受けている
・免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
・神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害など)
・染色体異常
・重症心身障害(重度の肢体不自由と知的障害が重複した状態)
・睡眠時無呼吸症候群
・重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院、精神障害者保健福祉手帳を所持、自立支援医療で「重度かつ継続」に該当する場合)、知的障害(療育手帳を所持)
・BMIが30以上の肥満の人