新型コロナウイルスの感染拡大が続く胆振管内は、週別(月~日曜日)の感染者数が先週(5月17~23日)、過去最多の179人となり、月別でも24日までですでに過去最多の421人となった。クラスター(感染者集団)も6件発生している。道内全体の感染者数は23日まで5日連続で600人を上回ったが、24日は300人台に減少。道などは16日からの緊急事態宣言に伴う強い人流抑制措置の効果を慎重に見極めるとともに、基本的な感染防止行動の徹底を引き続き求めていく。
胆振管内の週別感染者数は第3波で最多だった昨年12月14~20日の126人を、今年5月10~16日に168人と更新し、同17~23日でさらに上回った。同8日から17日連続で2桁の感染者が続き、1カ月当たりの感染者数が100人を超えるのは今年1月以来、4カ月ぶりとなった。クラスターも5月に入って、安平町の駐屯地、室蘭市の飲食店の2店、同市の高校、登別市のホテルと中等教育学校で計6件が発生し、累計27件となった。
管内の直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は、9日時点で12人だったが、15日には39・8人、21日には45・2人と急拡大し、道が示す最も深刻な警戒ステージ5の25人を大きく上回っている。
胆振振興局は10日の地方本部員会議で「無症状の感染者が増え、家庭内や職場内で感染が拡大している」と指摘。無症状の感染者は4月の13人から、5月は24日までに72人に増えた。
31日までを期間とする緊急事態宣言の延長の公算が大きくなる中、管内の日別新規感染者数は24日が17人と、5日ぶりに20人を下回ったが、苫小牧保健所は「まだ多い。少なくとも1日当たりの感染者数は1桁までに押さえ込みたい」と強調。「引き続き外出や会食を控えるなど、感染予防を徹底してもらいたい」と協力を呼び掛けている。