道と札幌市などは21日、新型コロナウイルスの感染者を新たに727人確認し、12人が死亡したと発表した。日別の新規感染者は13日の712人を上回り、過去最多を更新。19日から3日連続で600人を超えた。同日の新規感染者数としては東京都(649人)を上回り、全国でも最多となった。記者会見した鈴木直道知事は「従来株から変異株にほぼ置き換わり、大変深刻な状況だ。今週末の人流を抑えることができるかどうかが極めて重要になる」と道民に不要不急の外出自粛の徹底を求めた。
死亡を確認したのは、札幌市が10人(30代男性と70代男性3人、80代男女4人、90代女性2人)、道が居住地非公表の1人(年代・性別非公表)、旭川市が1人(60代女性)。年代公表の死者で30代は初めてで、最も若い死者となった。
新規感染者727人のうち、52・4%の381人の感染経路が不明。市中感染も拡大している。
道内の死者は累計で985人、感染者は延べ3万3318人(実人数3万3242人)となった。
道は253人の感染を確認。内訳は、苫小牧市2人(30代男女)、白老町1人(70代女性)を含む胆振管内32人(登別市8人、室蘭市5人など)のほか、石狩管内127人(恵庭市9人、千歳市7人など)、渡島管内26人、十勝管内17人、日高管内9人(浦河町1人など)、空知、釧路両管内各8人、上川管内7人、後志管内6人、留萌、オホーツク、根室3管内各3人、桧山管内2人、宗谷管内と千葉県居住が各1人。
千歳市の千歳高校で新たなクラスター(感染者集団)が発生し、生徒8人の陽性が判明。浦河町の浦河第一中学校(生徒ら8人)と浦河高校(生徒5人)、渡島管内森町の事業所(従業員32人)、帯広市のおひさま保育園(園児ら5人)、十勝管内芽室町の芽室西中学校(生徒ら7人)もクラスターと認定された。既存クラスターでは、登別市のホテルで3人増の計12人に感染が拡大した。
札幌市は427人、旭川市は25人、小樽市は19人、函館市は3人の感染を確認した。
また、道と札幌、旭川、小樽、函館市は変異株疑いの新たな感染者を171人確認したと発表。道内の変異株陽性者は確定済みを含め計4922人となった。
道内で治療を終えて回復したのは2万5616人。21日現在の患者数は6717人となり、重症も1人増えて47人と過去最多を更新。20日時点の入院患者の病床利用数は、前日から11床増の972床。宿泊療養施設への入所日調整中で自宅待機しているのは186人増えて3258人。自宅・施設療養者は136人減の1603人となっている。