道と札幌市などは19日、新型コロナウイルスの感染者を新たに604人確認し、12人が死亡したと発表した。日別の新規感染者数としては13日の712人に次いで2番目の多さ。このうち6割以上の372人の感染経路が不明で、市中感染も拡大している。札幌市も382人の感染を確認し、過去2番目の多さとなった。特別措置法に基づく札幌市を対象にした「まん延防止等重点措置」が始まった12日から1週間が経過し、16日からは全道域を対象とした「緊急事態宣言」と対策を強めたが、新規感染者数は高止まりが続いている。
死亡を確認したのは、札幌市が11人(60代男性、70代男女4人、80代男性2人、90代女性4人)、道が居住地非公表の1人(90代女性)。札幌市の日別の死者数としてはこれまで最多だった7人を上回り、初の2桁となった。
道は167人の感染を確認。内訳は、苫小牧市2人(10代男性と50代男性)を含む胆振管内19人(室蘭市6人、登別市2人など)のほか、石狩管内60人(恵庭市8人、千歳市7人など)、十勝管内18人、上川管内16人、空知管内15人、釧路管内10人、日高(浦河町2人など)、オホーツク両管内各8人、桧山管内7人、根室管内3人、渡島管内と札幌市居住、青森県居住各1人。江別市の学校給食センター(調理員ら6人)、石狩管内の飲食店(従業員ら8人)、富良野市の飲食店(利用客ら5人)、釧路管内の事業所(従業員6人)で計4件のクラスター(感染者集団)が発生した。
札幌市は382人(再陽性1人含む)の感染を確認。特別養護老人ホーム(利用者ら10人)、認可外保育施設(園児ら6人)、別の認可外保育施設(園児ら7人)の計3件のクラスターが新たに認定された。
小樽市は14人、旭川市は33人、函館市は8人の感染を確認した。
道内の死者は累計で964人、感染者は延べ3万1910人(実人数3万1835人)となった。
また、道と旭川、函館、小樽市は、変異株疑いの新たな感染者を197人確認したと発表した。道内の変異株陽性者は確定済みを含め計4655人となった。
道内で治療を終えて回復したのは2万4766人。19日現在の患者数は前日から391人増の6180人で、重症も1人増えて43人。18日時点の入院患者の病床利用数は、前日から34床減の919床。宿泊療養施設の入所日調整中で自宅待機しているのは、306人増えて2837人。自宅・施設療養者も42人増の1622人に上っている。