道と札幌市などは17日、新型コロナウイルスの感染者を新たに372人確認し、10人が死亡したと発表した。日別の新規感染者数が400人を下回るのは7日以来、10日ぶり。このうち半数近い183人の感染経路が不明。道内の死者は累計で944人、感染者は延べ3万774人(実人数3万700人)となった。
死亡を確認したのは、札幌市が7人(60~90代男性)、小樽市1人(年代・性別非公表)、旭川市1人(70代男性)、函館市1人(年代・性別非公表)。このうち札幌市の60代男性は、宿泊療養施設への入所日調整のため自宅療養中だったと発表した。8日に陽性が判明し、自宅療養を開始。14日に容体が悪化し、宿泊療養施設への入所を調整していたが、16日に容体が急変して医療機関で死亡を確認したという。自宅療養中の患者が亡くなったのは道内では初めて。男性に基礎疾患はなかった。
道は144人の感染を確認。内訳は、胆振管内32人(室蘭市10人、登別市4人など)のほか、石狩管内52人(恵庭市8人、千歳市6人など)、十勝管内19人、空知管内11人、日高管内10人(新ひだか町3人、浦河町2人など)、釧路管内5人、上川管内4人、オホーツク管内3人、宗谷、根室両管内と札幌市居住各2人、後志、留萌両管内各1人。室蘭市の高校で新たなクラスター(感染者集団)が発生し、生徒14人の陽性が判明。新ひだか町の静内高校でも9人(生徒8人、教職員1人)の感染が分かり、クラスターとなった。
札幌市は、210人の感染を確認。市内の介護老人保健施設でクラスターが発生し、6人の陽性が判明。有料老人ホームでも9人、認可保育施設でも5人の感染が分かり、クラスターに認定された。旭川市は9人、小樽市は8人、函館市は1人の感染を確認した。
また、道と札幌市、小樽市は変異株疑いの感染者を新たに198人(うち札幌市147人)確認したと発表。これで道内の変異株陽性者は、確定済みを含め計4232人となった。
道内で治療を終えて回復したのは2万4349人。17日現在の患者数は前日から168人増えて5481人となり、重症も4人増の34人。16日時点の入院患者の病床利用数は、前日から47床増の957床。宿泊療養施設の入所日調整中で自宅待機しているのは前日から155人増えて2419人に上り、自宅・宿泊療養者も67人増の1501人となっている。