東胆振唯一の感染症指定医療機関の苫小牧市立病院は、新型コロナウイルスの感染症病床を8床増やし、24床とすることを明らかにした。17日から段階的に進めるが、増床のためには一般病棟の診療体制をさらに制限せざるを得ず、佐々木薫事務部長は14日、「通常医療への影響も考えられるが、できる限り最小限にとどめたい」と説明した。
同院は4月30日、道から病床数拡大の要請を受け、12床から16床へ増床したばかり。人員確保のため8病棟のうち2病棟を休止して対応してきたが、道内の感染急拡大でさらなる増床要請があり、新たに1病棟48床を休止。17日にまず4床、21日までに残り4床を増やすことを決めた。
これにより一般病棟の稼働は通常の6割程度となり、一般患者の新規受け入れ制限の強化や、不急の手術延期、転院者の受け入れ先の調整を急ぐなど対応に追われている。
佐々木事務部長は、今後さらなる増床が必要になった場合は「医療体制が通常の5割以下となり、バランスが非常に厳しくなる」と危機感を示した上で、「関係機関と協議し、地域医療を堅持していきたい」と述べた。