道と札幌市などは12日、新型コロナウイルスの感染者が新たに529人確認され、7人が死亡したと発表した。日別の新規感染者数としては9日の506人を上回り、過去最多を更新。このうち7割を超える381人の感染経路が不明で、市中感染も加速している。道では同日から特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」として、札幌市内の飲食店に対する終日の酒類提供自粛要請を開始。道内全域での不要不急の外出自粛要請も検討しており、実施へ向け最終調整に入っている。
死亡を確認したのは、札幌市が6人(60代男性と70代男女3人、80代男性2人)、道が居住地非公表の1人(年代・性別非公表)。道内の死者は累計で913人、感染者は延べ2万8040人(実人数2万7967人)となった。
道は141人の感染を確認。内訳は、苫小牧市3人(20代男性と30代男性、年代・性別非公表)を含む胆振管内18人のほか、石狩管内38人(千歳市4人、恵庭市3人など)、十勝、空知両管内各20人、上川管内11人、根室管内9人、オホーツク管内5人、釧路、日高両管内各4人、後志、宗谷両管内各3人、桧山管内と滋賀県居住各2人、千葉県居住と大阪府居住各1人。既存クラスター(感染者集団)では、岩見沢市の「成人式後の参加者による飲食を伴う会合」で1人増の計37人、根室管内標津町の特別養護老人ホーム「標津はまなす苑」でも1人増の計15人に感染が拡大した。
札幌市は、過去最多の352人の感染を確認。旭川市は18人、小樽市は16人、函館市は2人の感染を確認した。
また、道と旭川、函館、小樽市は変異株疑いの感染者を新たに81人(うち道が64人)確認したと発表。道内の変異株陽性者は国立感染症研究所などの解析で確定済みの358人を含め、計3148人となった。
道内で治療を終えて回復したのは2万3346人。12日現在の患者数は前日から303人増えて3781人となり、重症は26人。11日時点の入院患者の病床利用数は、前日から24床減の894床。宿泊療養施設の入所日調整中は217人増の1219人、自宅・施設療養者も69人増えて841人となっている。