苫小牧市は4月30日の記者会見で、新型コロナウイルスワクチン接種の予約状況を公表した。1日までに接種券が届く予定の75歳以上の高齢者約2万6000人のうち、予約件数は30日午前11時現在で約3000件。かかりつけ医での個別接種に予約が集中し、電話がつながりにくい医療機関もあることから、市は「集団接種会場はまだ余裕があるので、(かかりつけ医が混雑している場合は)大いに利用してもらえれば」と呼び掛けた。土・日・祝日も市のコールセンター 電話0144(82)9660で予約を受け付けている。
市は4月26日から、今年度中に65歳以上になる高齢者5万2256人に対し、接種券の発送を進めている。予約の殺到を避けるため年齢が高い市民から順に送っており、75歳以上は1日までに、65~74歳は10~15日に配送される。64歳以下への発送は6月中旬以降を予定している。
集団接種は15日から毎週土、日曜日、市内旭町の市民会館大ホールに接種会場を設けて実施する。時間は午前10時から午後7時までで、1時間当たり65人程度の接種を想定している。体温の計測や手指消毒など基本的な感染対策のほか、会場が広く距離を保てることから、安全に接種できるという。
集団接種の開始に先立ち8、9の両日、医療従事者に含まれる保健所職員や歯科医師、薬剤師、消防署員、海上保安署員などを対象に市民会館で1回目の接種を行う。会場内の誘導、課題や修正点などを検証した上で、高齢者のスムーズな接種につなげていく考え。
一方、先行的に実施している高齢者施設への訪問接種について、市は「18人が接種済み」と説明。今後も福祉部と各施設間で調整しながら、準備が整った施設から順次、接種を進めていく。