苫小牧市は28日、高齢者向け新型コロナウイルスワクチン接種の予約受け付けを開始した。接種券を受け取った高齢者が対象で、市ホームページのオンライン予約サイトをはじめ、かかりつけ医やコールセンターへの電話などで受け付ける。市の予約管理システムによると、28日正午現在651件の予約があり、医療機関の一部では電話がひっきりなしに寄せられている。
電話で予約を受け付けるある医療機関では、午前9時の開院直後から電話が鳴りやまず、混雑した状況が続いているという。担当者は「申し込みは次々と来るが接種日の日程調整が追い付かない」と悲鳴を上げ「電話を折り返し、対象者と連絡しながら、対応を進める」と話す。
市のコールセンターは11回線で、集団接種の予約受け付けに対応。市によると、午前9時の開設から同11時ごろまで、電話は少なく落ち着いた状況という。「接種券はいつ届くのか」などの問い合わせにも対応している。
市は接種券が75歳以上の大半に行き渡る30日ごろから、予約件数が増加すると見込んでいる。担当者は「まだ手元に届かず不安を感じている方もいるかもしれないが、必ず配送されるので、安心して待ってほしい」と呼び掛けた。
市は26日から今年度中に65歳以上になる市内の高齢者5万2256人に接種券を発送。医療機関への予約殺到を避けるため、年齢が高い市民から順次郵送している。26日~5月1日の配送分は75歳以上、2万5698人。5月10日~15日に65~74歳の2万6558人に配送する。
かかりつけ医などでの個別接種は5月12日、市民会館の集団接種は同15日に始まる。64歳以下の接種は6月以降になる。