苫小牧市は27日、65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種を始めた。東胆振では初めてで、高齢者施設の先行接種。初日は市内の老人保健施設(施設名は非公表)で実施し、入所する100歳代5人、90歳代7人の計12人に接種した。一般高齢者向けの個別接種は5月12日、集団接種は同15日に始まる。
高齢者向け優先接種の対象者は、今年度中に65歳以上になる約5万2300人。市には25日、ファイザー製ワクチン1箱(約500人分、1人2回接種)が到着し、高齢者施設の入所者を対象にした巡回接種を先行させている。
市は老人保健施設や老人ホームなど高齢者施設96施設に、訪問接種の案内文書を事前に送っている。市は各施設と接種を受ける人数や日程などを調整しているが、各施設で3000人以上が接種を受ける見通しとなっている。
各施設での巡回接種は原則、各施設かかりつけ医など協力医療機関の医師や看護師が接種する。協力医療機関がなかったり、調整がつかなかったりした場合は、市医師会の協力で市保健センターのスタッフが訪問して接種する。
市には今後、2週間程度でさらに5箱(約2500人分、同)が到着する予定。今後は配給されるワクチンの量やスケジュールによって変更の可能性もあるが、1週間で5000回以上接種できる態勢を整える。64歳以下の接種は6月以降になる。
道は3月、道内の広域性から第2次医療圏(21圏域)単位や、保健所設置市・道立保健所所在地で、接種システムへの入力と予約受け付けに十分な体制を確保できることなどを考慮し、高齢者向けワクチンを先行接種する22自治体を決定した。
あすから予約受け付け
苫小牧市は28日から、ワクチン接種券が届いた人の予約を受け付ける。
予約方法は(1)市の予約サイトでオンライン予約する=「苫小牧市コロナ 予約する」で検索=(2)かかりつけ医に電話して予約する(3)かかりつけ医がいない場合や集団接種を希望する場合は市のコールセンターに電話して予約する―の3種類。