世界選手権中止 夏に向け、気持ち新たに―アイスホッケー女子日本代表

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2021年4月23日
苫小牧市内で行われた世界選手権の事前合宿=日本アイスホッケー連盟提供

 アイスホッケー女子日本代表・スマイルジャパンは、2021女子世界選手権中止の発表を受け、開催地のカナダに渡航することなく一時解散となった。国際アイスホッケー連盟は今夏の開催を模索する方針。日本は上位進出を目指していただけでなく、2022年の北京冬季五輪前の貴重な対外試合の機会とされていただけに、大会開催の行方に注目が集まる。

 世界選手権は、冬季五輪開催年を除いて毎年開かれてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大で昨年の前回大会が中止。今年は4月に開催予定だったものの、同じく新型コロナの感染対策を徹底するため5月に延期した。日本は同6日の予選リーグ初戦でドイツと対戦する予定だった。同連盟は21日、大会の中止を発表し、「夏の開催を軸に新たな大会日程の検討を進める」としている。

 日本代表チームに中止の一報が届いたのは21日午後11時。細谷妙子チームリーダーの元に連盟のスタッフから電話があり、「カナダ・ノバスコシア州政府が大会の中止を決定した」と報告された。

 中止を伝えられた選手からは落胆の声。DF床亜矢可(SEIBUプリンセスラビッツ)は「ぽかんと心に穴が開いたような心境だったけれど、新型コロナの厳しい感染状況があるだけに仕方ない」とのコメントを出した。

 日本代表チームは苫小牧市内で行われた世界選手権に向けた事前合宿を10日に開始し、12日間の日程を無事終了。25人の世界選手権の派遣メンバーも発表され、スウェーデンリーグでプレーし主将を務めるFW大澤ちほ(ルレオHF)やFW米山知奈(道路建設ペリグリン)ら苫小牧出身者は7人が選ばれていた。代表メンバーらは21日に苫小牧を離れ、22日午前にチャーター機でカナダへ向けて出国する予定だったが、取りやめとなった。

 カナダ・ハリファクスなど開催地近郊ではロックダウン(都市封鎖)が行われるほどの厳しい感染状況が続いているという。飯塚祐司監督は中止発表を受けて、「深刻な感染状況があったので中止も想定していた。夏の開催を見込んだ強化プランを練っていきたい」と夏を想定して前を向いた。

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