活動を休止していた苫小牧中央高アイスホッケー部が今月、13年ぶりに復活した。1年生12人が入部し、全国高校総合体育大会(インターハイ)出場を目標に掲げて1年目の活動をスタート。腰越雅敬監督は「人間的な成長もできるように生徒と接していきたい」と抱負を語った。
メンバーは5日に顔合わせをした。1年生12人のうち苫小牧生まれの部員は7人。中学時代は合同Bに所属していたFW沓沢頌真=明倫中卒=は「1年目からインターハイ出場を目指して練習に励みたい」と力強く話した。
道外からは5人が部員として加わった。静岡県出身のFW金澤颯太は中学時代、神奈川県選抜の主将も務めた逸材。「これまで優勝を味わったことがないので、このチームで日本一になれるように頑張っていきたい」と抱負を語った。
部員は当面、腰越監督による戦術の座学やランニングなどの基礎的なトレーニングに取り組む。6月ごろから苫小牧市内のリンクを使用して氷上練習を開始させる予定だ。
チームエンブレムはすでに完成しており、ユニホームも納品間近。白と紺を基調とし、エンブレムの原案は腰越監督が考案した。デザインは盾をイメージしたと言い、「守りに徹しながらも常に攻撃の準備ができている精神性を取り入れた」と話す。復部の心境について「わくわくしかない」と語る腰越監督。目指すチーム像については「子どもが憧れてファンになるようなチームをつくる。底辺拡大にも貢献できれば」と描く。「部活動を通じて主体的に物事を考えられる社会人を育てたい」と意気込みを語った。
腰越監督は釧路市出身。1991年に十條製紙アイスホッケー部(当時)に入団し、日本製紙クレインズ(当時)時代を含めて12シーズンFWとしてプレーした。引退後は飲食店を経営する傍ら、中央大でヘッドコーチなどを務め、3度の日本一に貢献。2018年に教員免許取得後、後志管内の留寿都高校を経て昨年4月、苫中央高に赴任した。