第40回全日本女子アイスホッケー選手権大会は11日、札幌市月寒体育館で開幕し、予選トーナメント1回戦4試合が行われた。Aプールの道路建設ペリグリンはVORTEX札幌アイスホッケークラブに11―0で大勝し、トヨタシグナスは高須クリニック御影グレッズを7―0で押し切った。
日本アイスホッケー連盟主催。北海道アイスホッケー連盟主管。
全国から8チームが出場。AとBプールに分かれて予選トーナメントを展開。各プール1、2位が決勝トーナメント、同じく3、4位が順位決定トーナメントに進む。道路建設とトヨタは第2日の12日午後、Aプール1位決定戦で激突。SEIBUプリンセスラビッツとDaishinがBプール1位を競う。
◇予選トーナメント
【Aプール】
▽1回戦
道路建設ペリグリン11―0VORTEX札幌アイスホッケークラブ
▽得点者【道】黒須(大滝)大滝(米山、小池)鎌田(川島)黒須(大滝)大滝(富田、小池)富田(大滝)高(日向)早川(輪島、高)早川(鎌田)黒須(米山)黒須(富田、米山)▽GK【道】増原、中野【V】草間
トヨタシグナス7―0高須クリニック御影グレッズ
▽得点者【ト】松本(垣原、藤本)三浦(伊藤小)伊藤優(山本)垣原(志賀葵、桜井芽)田畑(伊藤小)桜井乃(石田、伊藤優)垣原(藤本、三浦)▽GK【ト】酒井、所【高】笹井
【Bプール】
▽1回戦
Daishin6―1釧路ベアーズ
SEIBUプリンセスラビッツ12―2帯広クレインズレディース
―道路建設FW黒須が活躍、手応えの4ゴール
道路建設はAプール予選トーナメント1回戦でVORTEX札幌アイスホッケークラブに圧勝し、中でもFW黒須が4ゴールと活躍した。
黒須は2018年に苫小牧選抜一員として出場した日光杯全日本女子中学・高校大会の試合中、左膝の前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負った。翌19年の第38回全日本選手権には出場できず、20年の第39回大会は新型コロナウイルスの影響で中止となった。3年ぶりの出場なだけに「気合いは入っていた」と充実した表情を見せた。
今季前半は「得意のパスに集中し過ぎてゴールに向かっていない」と反省し、臨んだ2月の女子日本リーグファイナルトーナメントでは3戦2ゴール3アシストをマークして復調。手応えを感じている様子だが初戦を終えて「リバウンドに反応できていない場面もあったので改善したい」とひたむきだ。
― トヨタ在籍1季目のFW松本均、衡破る先制弾
トヨタシグナスはAプール予選トーナメント1回戦で高須クリニック御影グレッズを押し切った。1ピリ終盤まで互いにゴールのないこう着した展開で先制弾を放ったのは昨年入団したFW松本だった。
1ピリ残り2分を切って、松本がリバウンドを押し込んで攻撃の口火を切った。チームに与えた勢いは大きかったようで、同じセットのFW藤本主将は「あの1点はチームの大きなプラスに働いた」とたたえた。
松本は千葉県出身の16歳。小学2年からアイスホッケーを始めて首都圏のクラブチームで腕を磨いた。
駒大苫小牧高に入学と同時にトヨタの一員となった。20年11月に当地開催された女子日本リーグ2次リーグでの初ゴールに続く2ゴール目。若い力は「これからもゴールに絡むプレーでチームの勝利に貢献したい」と意気込んでいる。