全国高校総合体育大会第70回全国高校スケート競技・アイスホッケー競技選手権大会第3、4日は23、24両日、長野県長野市などでスピードスケートの男女7種目、アイスホッケーのトーナメント準決勝まで、フィギュアの男女フリーが行われた。スピードスケートは女子2000メートルリレーの駒大苫小牧(清水彩花、小村唯、居城真衣、森野こころ)が2分46秒30で3位入賞。森野、居城、清水の3人で挑んだチームパシュートでは6位となった。(北畠授)
アイスホッケーは、第4日の準決勝に挑んだ駒大苫小牧が1―3で武修館に敗れた。苫小牧工業は第3日の3回戦で白樺学園に延長戦の末1―2で惜敗した。
◇アイスホッケー(軽井沢町、岡谷市)
▽準決勝
武修館3―1,駒大苫小牧
▽得点者【武】種市、村瀬(鍛治、大和)村瀬【駒】石田(大久保)▽GK【武】大塚【駒】米津
白樺学園7―5埼玉栄
▽3回戦
白樺学園2―,1,苫小牧工業
▽得点者【白】村上(大澤)大友【工】磯島(岡本)▽GK【白】長崎【工】岡本
駒大苫小牧,14,,5-05-04-0,,0,早稲田実業
▽得点者【駒】森田(花田、山口)石田(大久保)佐々中(大久保)山口(花田、馬場)石田(大久保、荒木)佐々中(荒木、高橋)山口(馬場)藤間(荒木)山口(森田、相馬)相馬(山口)馬場(花田、森田)石田(荒木、大久保)相馬(山口、森田)鈴木▽GK【駒】米津、梯【早】飯見
埼玉栄17―0八戸工業、武修館5―0清水
◇スピードスケート(長野市)
【男子】
▽1500メートル (1)井出雄斗(小海)1分49秒04=大会新=(2)時安(帯広三条)(3)三井(都市大塩尻)(10)鮫川(駒大苫小牧)(28)山本(同)▽1万メートル (1)橋本芳彦(八戸西)13分42秒28(2)菊池(白樺学園)(3)齊藤(帯広三条)(18)引地(駒大苫小牧)▽2000メートルリレー (1)白樺学園2分25秒95(2)嬬恋(3)帯広三条(9)駒大苫小牧▽チームパシュート (1)帯広三条3分55秒24(2)白樺学園(3)小海(10)駒大苫小牧
【女子】
▽1500メートル (1)堀川桃香(白樺学園)1分59秒74=大会新=(2)高橋(山形中央)(3)水戸(帯広三条)(9)森野(駒大苫小牧)(35)船崎(同)▽2000メートルリレー (1)白樺学園2分44秒27(2)山形中央(3)駒大苫小牧▽チームパシュート (1)山形中央3分10秒82=大会新=(2)白樺学園3分11秒95(3)東海大諏訪(6)駒大苫小牧
◇フィギュア(長野市)
【男子】
▽最終順位 (1)鍵山優真(星槎国際横浜)262・07(2)佐藤(埼玉栄)(3)本田(綾羽)▽フリー (1)鍵山優真(星槎国際横浜)173・16(2)佐藤(埼玉栄)(3)本田(綾羽)
【女子】
▽最終順位 (1)松生理乃(中京大中京)181・33(2)江川(香椎)(3)横井(中京大中京)▽フリー (1)松生理乃(中京大中京)120・30(2)江川(香椎)(3)渡辺(青森山田)▽予選Cショートプログラム (1)元榮愛子(目黒日大)59・81(2)前野(京都光華)(3)浦松(中京大中京)
7年ぶり決勝進出逃す
2015年の64回大会から6年連続決勝進出と高校総体では強さを発揮してきた駒大苫が釧路のライバル、武修館にかわされた。第1ピリオド4分すぎに1人少ないキルプレーで先制され、一時は同点に追い付いたものの第2ピリオド15分すぎのキルプレーでまたしても失点。起死回生を狙って終盤に仕掛けた6人攻撃では、自陣付近でパスをカットされて3点目を献上した。
3回戦まで無失点で勝ち上がった持ち味の堅い守りは影を潜めた。年代別の日本代表候補が多く名を連ねていた攻撃陣も連係や個人技で状況打開を図ったが相手の術中にはまって機能しない。武修館の角橋監督は「素早いフォアチェックで(駒大苫の)攻め出しを抑えることができた」と振り返った。
60分を通して計4回あった1人多いパワープレーを物にできなかったのも痛かった。
2年ぶりの王座奪還が準決勝でついえた選手たちの悔しさもひとしお。涙ながらに無言で移動のバスへと乗り込んで行った。桶谷監督は報道陣の問い掛けに「すみません」とだけ言い残し、会場を後にした。
苫工が前回王者の白樺と互角の試合を繰り広げた。試合開始わずか1分すぎに先制されたが、そこから「体を張って守ってくれたみんなのおかげ」と話すGK岡本(3年)を中心に堅守を発揮。第1ピリオド12分すぎに磯島(同)のゴールで同点に追い付くと、60分間で計62本ものシュートを浴びながら延長戦にまで持ち込む粘り強さが光った。
実に22年ぶりとなる準決勝進出こそかなわなかったが、小野崎監督は「高校生らしく、力以上のものを出してくれた」とたたえた。
今年4月、王子イーグルスでFWや監督を務めた桜井邦彦さんがコーチに就任。「素直で何事にもひたむき」と桜井さんが評価する選手たちは、日増しに攻守で成長を遂げていた。
―苫工、前回王者に互角の戦いで5年ぶり8強
今大会では1回戦で北海道栄、2回戦で北海の同地区・南北海道勢に勝利。最後は全国上位常連を追い詰めるまでになった。水橋主将(3年)は「細かい技術をたくさん教わり、強豪と互角に戦えるレベルまでになれた」と胸を張る。
1、2年生の新チームは10人と厳しい陣容になる。「今回の経験を生かして、来年はもっといい順位で終われるように頑張ってほしい」。主将は後輩たちにエールを送った。