ピロピロピロ―。機械音が鳴り、きょうも体温計が測定結果をリズム感たっぷりに知らせてくれる。24日は36・7度。よし、大丈夫だ。
新型コロナウイルス禍で開催中の高校総体取材は、自身の健康状態とのにらめっこする日々でもある。報道陣は大会2週間前から体温、健康状態を記入したチェックシートの提出。大会期間中も毎日検温し、健康管理用紙を会場受付に手渡すことになっている。
各会場での感染症対策も厳重だ。選手との過度な接触を避けるよう報道陣の動線が確保され、取材や撮影は従来よりも厳しく制限される。驚いたのはエムウエーブで行われたスピードスケートの表彰式。選手はリンク内側で表彰を受けるが、撮影は15メートルほど離れた外側からのみ許可された。望遠レンズがあって良かった。
アイスホッケーの風越公園会場は、リンクが見下ろせる通路に幅約3メートルの撮影エリアが設定されていた。50人以上はいたスピードスケート競技に比べれば報道陣は数人程度だが、撮影時には肩が触れ合うほど密な状態になる。25日の決勝はエリアが広がる、とのことで少し安心した。
消毒液を常に持ち歩き、食事のための飲食物はコンビニで買い込みホテルの部屋で済ますなど自助努力もしているが、油断は禁物。無事に出張を完遂し、苫小牧にも感染症を持ち込まないよう心して行動したい。
(北畠授)