全国高校総体のスケート競技・アイスホッケー競技選手権大会第2日は22日、長野県長野市などでスピードスケートの男女3種目、アイスホッケーのトーナメント2回戦、フィギュアの男子予選、女子予選Bの各ショートプログラムが行われた。スピードスケート女子3000メートルの森野こころ(駒大苫小牧)が3位入賞を果たした。男子1000メートルの鮫川友希(同)は11位だった。(北畠授)
アイスホッケー2回戦では苫小牧工業が南北海道勢対決となった北海を5―1、駒大苫小牧が八戸工大一を5―0でそれぞれ下し、3回戦に進出した。 ◇アイスホッケー(軽井沢町、岡谷市)
▽2回戦
苫小牧工業5―1北海
▽得点者【工】堀内、黒須(金山、天満)堀内(小嶌翔、黒須)堀内(磯島)小嶌翔(磯島)【北】寺内(金子)▽GK【工】岡本、久保【北】川合、佐藤
駒大苫小牧5―0八戸工大一
▽得点者【駒】高橋(大久保)森田(馬場、山口)石田(大久保、荒木)花田、森田(山口、花田)▽GK【駒】梯、米津【八】竹島
白樺学園22―0軽井沢、八戸工業3―2光泉カトリック、埼玉栄25―0明大中野、清水9―1釧路工業、武修館33―0渋川工業、早稲田実業10―2武相
◇スピードスケート(長野市)
【男子】
▽1000メートル (1)時安清貴(帯広三条)1分10秒58=大会新=(2)山本(白樺学園)(3)三井(都市大塩尻)(11)鮫川(駒大苫小牧)(40)山本(同)(64)木須(苫小牧工業)
【女子】
▽1000メートル (1)高橋侑花(山形中央)1分19秒06(2)水戸(帯広三条)(3)犬塚(秀明英光)(25)清水(駒大苫小牧)(27)小村(同)▽3000メートル (1)堀川桃香(白樺学園)4分13秒76=大会新=(2)宮川(長野東)(3)森野(駒大苫小牧)(22)手束(同)
◇フィギュア(長野市)
【男子】
▽予選ショートプログラム (1)鍵山優真(星槎国際横浜)88・91(2)本田(綾羽)(3)佐藤(埼玉栄)
【女子】
▽予選Bショートプログラム (1)横井きな結(中京大中京)61・77(2)江川(香椎)(3)三浦(東北)
―森野、強気のレースで表彰台
「失速してもいいから積極的に行こう」。女子3000メートルの森野(2年)は前半から強気のレースを展開した。課題にする後半も、1周400メートルのラップタイムを35秒台にまとめて勢いは落ちない。さらに最後の2周は「粘ることができた」と周回ごとにタイムを縮めて見事3位に食い込んだ。
従来の自己記録を1秒67上回る4分22秒62の好走で、目標に掲げた表彰台に立つことができた。「今季一番の滑り。本当にうれしい」と声を弾ませた。
1年生ながら前回大会同種目で自己ベストをマークし、6位入賞を果たした森野だったが、その後の記録は伸び悩んだ。一時は4分30秒台までタイムが落ち込むなど「何が原因なのかも分からなかった」と打ち明ける。
もがき苦しむ森野を救ったのは、2人の駒大苫出身オリンピアンだった。計5回の冬季五輪を経験しバンクーバー(2010年)では銀メダリストとなった田畑真紀監督と、2度の冬季五輪に出場してリレハンメル(1994年)女子1000メートルで6位入賞を果たした旧姓楠瀬志保さん。森野の母親だ。
滑走時の骨盤の動かし方や、コーナリングでの足首の曲げ方など両者から受けた助言をよく意識したことで、自身の滑りに力強さが増した。
長い不調のトンネルを抜け「いい感覚で滑ることができている」と自信をのぞかせる森野。「もっと自分に厳しくなって、さらに上を目指したい」。表彰台に立ってからますます向上心は尽きない。
―鮫川、入賞かなわず
得意種目としてきた男子1000メートルで入賞の8位以内を狙った鮫川(2年)は1分14秒13の11位で及ばず、「会場の雰囲気にのまれて自分の力を発揮できなかった」と悔しさをにじませた。
1月上旬の全日本ジュニア選手権(青森県八戸市)で自己新となる1分13秒72をマーク。今大会に向け手応えをつかんでいたが、レース当日の1時間ほど前から極度の緊張に見舞われ、「頭が真っ白になってしまった」と言う。
全国中学校大会出場の浦河荻伏中3年時以来の本番スタートを切って今の自己ベスト更新に挑んだエムウエーブの氷。当時は男子500メートル総合4位、同1000メートルでは5位と大躍進した思い出深いリンクだけに、結果を出したかった。
まだ23日の1500メートルなど挑戦種目が残っている。「落ち着いて滑る中でも速いラップタイムを刻んで、後半に速度が落ちないように頑張りたい」と前を向いた。