アイスホッケーアジアリーグの王子イーグルスが4日、本拠地白鳥王子アイスアリーナ=苫小牧市=で新年最初の氷上練習を行った。9日から再開するジャパンカップ(JC)後半戦で国内タイトル奪取を目指し、今年最初の節として16、17両日にぶつかる、ひがし北海道クレインズとのアウェー戦に向けた調整を進めていく。菅原宣宏監督は「残り全試合、選手には思い切りのよいプレーをしてもらいたい」と気合十分に語った。
昨年12月30日以来5日ぶりにホームリンクに集結した選手たち。心身ともにリフレッシュした様子で、リンク全面を使ったシュート練習を皮切りに、数種類の攻め出し、2対2のミニゲーム、ゴールライン間の走り込みなどをこなした。
昨年は新型コロナウイルスの影響で日本、ロシア、韓国の3カ国間で行われてきたアジアリーグが中止に。それでも10月に開幕した代替のJCで王子は、1試合平均5・3得点と圧倒的な攻撃力を武器に勝利を積み重ね現在首位に立っている。
ただ、昨年12月上旬に苫小牧開催された対ひがし北海道戦で7試合ぶりの黒星を喫すると、続く全日本選手権では2年連続の3位に終わった。菅原監督は「シーズン前半が良かっただけに、優勝しなきゃいけない、圧倒的に勝たなきゃいけないプレッシャーにさいなまれていた」と振り返る。
FW、DFのセット組み替えなど新機軸を取り入れながら、JC王座獲得に向けた心機一転を図っている。新年度の4月にはチームクラブ化もある。「今年は大きく変化のある年。不安がることなく、みんなが思い切って羽を広げてプレーできるようにしたい」と監督は言う。
FWの高橋聖二副主将(27)は昨年の敗戦を引きずらない構えで「気持ちをしっかり切り替えて、まずはJCを必ず取る」と力強い。現在4得点13アシストとチーム5位タイのポイントを稼ぐが、「スタッフからは聖二のゴールがもっと見たいと声を掛けてもらった。後半戦はより自分らしさを出していきたい」と意気込む。
年男の若手2選手も意気込んでいる。FW中屋敷侑史(23)はJCで11得点とランキング3位タイにつける。「一流のパスをみんなからもらっているので、あとは自分が決め切るだけ。得点王を目指したい」と言う。昨春に明治大から加入したルーキーGK磯部裕次郎(23)は、ベンチ入りを目指していて「ようやくアジアリーグのシュート速度に慣れてきた。人一倍練習して試合に出られるように頑張りたい」と抱負を語った。