アイスホッケーアジアリーグの東北フリーブレイズに所属し、2020~21シーズン限りで現役を退く札幌市出身のCF田中豪(37)が18日、青森県八戸市のフラット八戸でリモート引退会見を行った。若林クリス総監督、大久保智仁監督も同席する中、「たくさんの人たちに支えられてここまでプレーできた」とすがすがしい表情で語った。
今年4月に竣工(しゅんこう)したばかりのホームリンクの氷上で会見した田中。引退を決めた理由について「年齢を重ねる中で、体力、精神力が今まで通りにいかなくなっていた」と話す。
チームメートには今月中旬に八戸市開催された全日本選手権の前日に伝えたという。最後の全日本舞台では少数精鋭ながら、大健闘の準優勝。「仲間たちの気迫のこもったプレーやファンの皆さんの声援にとても感動した。記憶に残る大会だった」と笑顔を見せた。
SEIBUプリンスラビッツ時代から師弟関係を築いてきた若林総監督は「残りの期間、思う存分アイスホッケーを楽しんでほしい」と話す。田中と2季東北で共にプレーした経験も持つ大久保監督は「たくさんの人の記憶に残るプレーを」と期待した。
田中は「いい成績でジャパンカップを終われるように、与えられた役割を最後まで全うしたい」と決意を新たにしていた。
―プロフィル
田中豪(たなか・ごう)。 1983年札幌市生まれ。北海高―早稲田大を経て2006年にSEIBUプリンスラビッツ(当時)入団。同チーム廃部後にドイツのリーグで1年間武者修行し、10年から東北の一員となった。昨年度まで計10季主将を務め、アジアリーグ3回、全日本選手権1回の優勝に貢献。日本代表経験も豊富で、フル代表では計12回の世界選手権に出場。13~17年は主将も担った。