北海道運輸局は18日、マスクを着用しない人に対し、乗車を断ることができる運送約款変更について、申請のあった道内207事業者を認可した。このうち苫小牧市内では、苫小牧個人タクシー協同組合に加入する18事業者が該当している。市内の個人タクシードライバーは「マスク着用はうつらない、うつさないための基本」とし、まん延防止や自衛策の一つとして利用客に着用を求めていく考えだ。
届け出が増えているのは、ドライバーや乗客のコロナ感染リスクを低減するため。関東地域の大手タクシー会社が認可されたことを受けて全国で申請が相次いでいる。
道運輸局によると主な運送約款変更の申請は、乗車希望者にマスクを着用していない理由を聞き取り、病気など正当な理由がない場合に限りマスク着用を要請―の手順を取り、正当な理由なくマスクを着用しない場合は乗車を断ることができるという内容。すべてのマスク非着用者の乗車を断るものではなく、次の乗客の感染防止対策にも資するとして認可している。
同組合では、コロナの流行が始まった3月ごろに、各組合員へ乗客提供用のマスクを配布。各個人タクシーで車内に常備するなど柔軟な対応を取っている。
道運輸局によると、変更申請は道内各地から上がっているといい、「手続きを経て順次認可していきたい」と話している。