苫小牧市澄川町の老人保健施設苫小牧健樹園の通所リハビリテーション(デイケア)で、利用者4人と職員1人の新型コロナウイルス感染が判明し、7日に道がクラスター(感染者集団)として認定した。通所施設は19日まで休業する。今後は苫小牧保健所と協議しながら対応を進めるとしている。
同施設によると、今月1日にデイケアを利用している70代の無職男性が帰宅後に発熱し、PCR検査で3日に陽性と判明。その後、デイケアを運営する職員や利用者など濃厚接触者を含む99人が同検査を受け、7日までに職員1人と利用者3人が陽性と判定された。
同施設は要支援や要介護認定を受けている人が在宅生活を継続できるよう、リハビリテーションや入浴、食事、レクリエーションなどのサービスを提供。利用者は60~80代が中心で、1日当たり平均30人ほどが通っているという。
コロナ対策については、運営法人の延山会(本部札幌市)の院内感染予防対策委員会で毎月、感染予防対策や院内感染の監視、調査などを実施している。このうちデイケアでは、送迎時の事前検温と体調確認、手指消毒と車内換気、会話制限を徹底。施設内でも1時間置きの換気を欠かさず、「密を避けた食事や消毒の徹底など最大限の対策を講じていた」と説明。ウイルスの侵入を防ぐ難しさをにじませた。